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2020年、実写映画化決定!

単行本

オラオラデヒトリイグモ

おらおらでひとりいぐも

若竹 千佐子

受賞
第54回文藝賞、第158回芥川賞、朝日、読売、毎日、東京 / 全国学校図書館協議会選定図書

単行本 46 ● 168ページ
ISBN:978-4-309-02637-4 ● Cコード:0093
発売日:2017.11.17

定価1,320円(本体1,200円)

○在庫あり

  • 74歳、ひとり暮らしの桃子さん。おらの今は、こわいものなし――新たな「老い」を生きるための感動作。青春小説の対極、玄冬小説の誕生! 第54回文藝賞、第158回芥川賞受賞作。



    74歳、ひとり暮らしの桃子さん。
    おらの今は、こわいものなし。

    結婚を3日後に控えた24歳の秋、東京オリンピックのファンファーレに押し出されるように、故郷を飛び出した桃子さん。
    身ひとつで上野駅に降り立ってから50年――住み込みのアルバイト、周造との出会いと結婚、二児の誕生と成長、そして夫の死。
    「この先一人でどやって暮らす。こまったぁどうすんべぇ」
    40年来住み慣れた都市近郊の新興住宅で、ひとり茶をすすり、ねずみの音に耳をすませるうちに、桃子さんの内から外から、声がジャズのセッションのように湧きあがる。
    捨てた故郷、疎遠になった息子と娘、そして亡き夫への愛。震えるような悲しみの果てに、桃子さんが辿り着いたものとは――

    青春小説の対極、玄冬小説の誕生!
    *玄冬小説とは……歳をとるのも悪くない、と思えるような小説のこと。
    新たな老いの境地を描いた感動作。第54回文藝賞受賞作。
    主婦から小説家へーー63歳、史上最年長受賞。

    ◎文藝賞全選考委員絶賛!
    「東京オリンピックの年に上京し、二人の子どもを産み育て、主婦として家族のために生き、夫を送って「おひとりさまの老後」を迎えた桃子さんは、戦後の日本女性を凝縮した存在だ。桃子さんは私のことだ、私の母のことだ、明日の私の姿だ、と感じる人が大勢いるはず」
    ――斎藤美奈子氏
    「宮澤賢治「永訣の朝」にある「Ora Orade Shitori egumo」のフレーズ。それを悲しみのうちに死ぬの意ではなく、独り生きていく「自由」と「意欲」に結びつけた。「老い」をエネルギーとして生きるための、新しい文学が生み出された」
    ――藤沢周氏
    「人の気持ちは一色ではないということを、若竹さんはよくぞ摑んだ。年を経たからこその、若々しい小説」
    ――保坂和志氏
    「取り返しのつかない命のなかで、個人の自由や自立と、その反対側にある重くて辛いものも含めた両方を受け取って、人生を肯定的にとらえるまでにいたったのが見事」
    ――町田康氏

    ◎早くも話題沸騰!反響続々!
    「ほんとはね、ほんとは「独りがいい」。出会いも歓びだが、死別も解放だ。地声で語られた女のホンネが炸裂!」
    ――上野千鶴子氏
    「死すことのない共同体の言葉。それが支える「老い」の姿に初めて触れた。「頭の中に大勢の人たちがいる」ことは、きっと孤独ではない」
    ――小林紀晴氏
    朝日新聞、読売新聞、産経新聞、東京新聞、共同通信ほか、絶賛の声多数!

著者

若竹 千佐子 (ワカタケ チサコ)

1954年岩手県遠野市生まれ。岩手大学卒業。2017年『おらおらでひとりいぐも』で第54回文藝賞を史上最年長の63歳で受賞しデビュー。翌年、第158回芥川賞受賞。

読者の声

この本に寄せられた読者の声一覧

この本の朗読CDが早く出ないかなと期待しています。自分で声に出して読んでみたのですがなかなか難しいので…。 (茂木敏子 さん/68歳 女性)

まだ完読していませんが、まるで自分の事を書かれているのかと思いました。自分が子供の時と自分が親として子供達との折り合いの下りでは「私と同じ人が居た、私もそうなの同じなの」と思える人に出会えて安心安堵できました。家族って難しいね...。親は子供の為を思っての行いが、子にとってはうっとおしい事でしかなかったりしているのに、いつのまにか自分も繰り返している...。
おらもひとりでいぐから...、そう思い始めた時に出会った本でした。ちなみにまだ旦那は健在です。
(柴 みみ さん/57歳 女性)

妻が岩手県北上市出身ということもあり、芥川賞受賞のお祝いを兼ねて購入し拝読。年に何回か妻の実家に帰省した折に耳にした、今は亡き義母の東北訛りを思い出しながら、真似て音読しながら読みました。しかし、妻や娘からは「ちょっと違うな~」とあまり評判がよろしくないようです。できれば、作者の若竹千佐子さんによる朗読版CDなどは結構需要があるのではないでしょうか。ぜひご検討いただけると幸いです。



(吉 待三 さん/70歳 男性)

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