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単行本

ヨルシカアカナイセイシンカシンリョウジョ

夜しか開かない精神科診療所

片上 徹也

単行本 46 ● 216ページ
ISBN:978-4-309-02820-0 ● Cコード:0095
発売日:2019.08.09

定価1,540円(本体1,400円)

○在庫あり

  • 夜の診療所に駆け込んでくる、会社員、シングルマザー、引きこもり、風俗嬢……。彼らの苦しみに寄り添う若き精神科医が、患者のエピソードをまじえながら自らの思いを語る。

    TV・メディアで話題!!
    夜の診療所で、心の病を抱える人たちの
    苦しみを受け止める、
    若き精神科医の熱き思いと患者との記録。


    大阪ミナミ。言わずと知れた関西随一の繁華街。
    その一角にあるレトロな雑居ビルの中に、
    「夜しか開かない精神科診療所」があります。

    夜に活動するフクロウ(OWL)にちなんで
    「アウルクリニック」と名づけられた精神科診療所へ、
    夜な夜な駆け込んでくる人々。

    会社員、シングルマザー、ニート、引きこもり、
    アパレル店員、アイドル、キャバ嬢、風俗嬢、
    時には医師までも……。

    症状こそ違え、みな同じように、
    「生きづらい」「居場所がない」「誰にも相談できない」
    という心の闇を抱えています。

    夜19時。アウルクリニックの診察開始の時間です。
    最初の患者さんは、母親から「お前なんか産まなければよかった」と、
    ことあるごとに心無い言葉を浴びせ続けられてきた女子学生。

    母親につらく当たられるたびにリストカットをしてしまい、
    自己嫌悪でさらに自分を追い込むという
    〝負のスパイラル〟から抜け出せずにいます。
    今日来たのも、数日前にまたリストカットをしてしまったためです。

    本人と向き合い、じっくりと話を聞いて、その帰り際。
    「先生、ありがとう」
    ほんの少し笑顔を見せて、彼女は帰っていきました。

    光が明るければ明るいほど、
    その影にできる闇は濃くて深いといいます。
    大阪ミナミのアメリカ村。
    きらびやかに光り輝くこの街の真ん中で、
    今夜も暗くて深い心の闇を抱えた人が、
    アウルクリニックの扉を叩きます。――本文より。




    ★著者について

    片上徹也(かたかみ・てつや)

    1984年生まれ。精神科医。奈良県立医科大学医学部卒業。複数の病院勤務を経て、
    2014年、大阪・アメリカ村に夜の診療所「アウル(OWL)クリニック」を開院し、院長を務める。
    これまで、昼間は事情があって通院できない4000人近くの患者の診療を引き受けてきた。
    日中は兵庫県内で有数の精神科病院である東加古川病院で常勤医師として勤務している。
    NHK「かんさい熱視線」、テレビ朝日「テレメンタリー」や朝日新聞など、さまざまなメディアで紹介。
    著書に『超付箋法 一週間100円で天才と呼ばれる方法』(澪漂)がある。

著者

片上 徹也 (カタカミ テツヤ)

1984年生まれ。奈良県立医科大学卒業。2014年に夜の診療所「アウルクリニック」を開院。昼間は事情があって通院できない多くの患者の診察を引き受けている。

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