「安全」をめぐって大討論&論考
さまざまな問題点を明らかにする!
- 受賞
- 朝日、毎日
単行本 46 ● 354ページ
ISBN:978-4-309-24578-2 ● Cコード:0036
発売日:2012.02.22
定価3,520円(本体3,200円)
×品切・重版未定
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東京大学の「緊急討論会」を発端とし、低線量被曝という現実をどう考えるか、放射線、医学専門の中川恵一・児玉龍彦から、哲学・情報学・宗教・芸術までの気鋭の学者たちが論じる。
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『低線量被曝のモラル』訂正とお詫び
『低線量被曝のモラル』におきまして、下記のような誤りが編集上の不備により生じました。
読者の皆様および中川恵一氏、影浦峡氏に大変ご迷惑おかけいたしましたことを深くお詫び申し上げますとともにここに訂正いたします。
「討論1 何を論ずるか」
P275 上段 中川氏のご発言部分
【誤】この一年あたり一〇〇ミリシーベルトの被曝レベルを超えれば、
【正】この一〇〇ミリシーベルトの被曝レベルを超えれば、
P275 下段 中川氏のご発言部分
【誤】お酒を、毎日二合飲めば、年間一〇〇〇ミリシーベルトの被曝線量、私のように毎日三合飲めば、これはもう年二〇〇〇ミリシーベルトの被曝と同じリスクになります。
【正】お酒を、毎日二合飲めば、一〇〇〇ミリシーベルトの被曝線量、私のように毎日三合飲めば、これはもう二〇〇〇ミリシーベルトの被曝と同じリスクになります。
P276 上段 影浦氏のご発言部分
【誤】ICRPのモデルで一年あたり一ミリシーベルトの被曝線量で致死的ながんが発生する確率が〇・〇〇〇〇五。
【正】ICRPのモデルで一ミリシーベルトの被曝線量で致死的ながんが発生する確率が〇・〇〇〇〇五。
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はじめに 一ノ瀬正樹
①「安全」と医のモラル
1 がんと放射線 中川恵一
2 福島原発事故とは何か――逆システム学から 児玉龍彦
補論 リスク評価とリスク管理の混同をめぐって 中川恵一
②「安全」の意味とは何か
1 科学者はどのようにして市民の信頼を失うのか?
――放射能の健康への影響をめぐる科学・情報・倫理 島薗 進
2 安全の語りをめぐって 影浦 峡
③「わからない」のはなぜか
1 シュレーディンガーのチェシャ猫は笑うか?
――「確率的創発としての生命の問い」に向けて 伊東 乾
2 因果関係とは何か
――低線量被曝の因果関係をめぐって 一ノ瀬正樹
討論1 何を論ずべきか? 一ノ瀬正樹・伊東 乾・影浦 峡・島薗 進・中川恵一
討論2 何をなすべきか? 一ノ瀬正樹・児玉龍彦・島薗 進
あとがき 島薗進
著者
一ノ瀬 正樹 (イチノセ マサキ)
東京大学大学院人文社会系研究科哲学研究室教授
伊東 乾 (イトウ ケン)
1965年生まれ。指揮者、作曲家。東京大学准教授。著書に、『さよなら、サイレント・ネイビー』(開高健ノンフィクション賞)、『指揮者の仕事術』『人生が深まるクラシック音楽入門』。
影浦 峡 (カゲウラ キョウ)
東京大学大学院教育学研究科教授
児玉 龍彦 (コダマ タツヒコ)
東京大学先端医学技術研究センター教授、東京大学アイソープ総合センター長
島薗 進 (シマゾノ ススム)
1948年生まれ。専門は、宗教学、死生学、応用倫理学。現在、東京大学大学院教授。『日本人の死生観を読む』『国家神道と日本人』『スピリチュアリティの興隆』『〈癒す知〉の系譜』など。
中川 恵一 (ナカガワ ケイイチ)
東京大学医学部附属病院放射線科准教授、東京大学医学部附属病院緩和ケア診療部部長
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