河出文庫 ま21-1

アメリカニツブサレタセイジカタチ

アメリカに潰された政治家たち

孫崎 享

河出文庫 文庫 ● 240ページ
ISBN:978-4-309-41815-5 ● Cコード:0195
発売日:2021.05.06

定価913円(本体830円)

○在庫あり

  • 日本の戦後対米史は、追従の外交・政治史である。なぜ、ここに描かれた政治家はアメリカによって消されたのか。沖縄と中国問題から、官僚、検察、マスコミも含めて考える。岸信介、田中角栄、小沢一郎…。

  • ◉目 次

    文庫版のためのまえがきーー隷属者が隷属せざる者を排除する
     陰謀論なのか/アメリカに潰された海外の政治家たち/隷属体質国ニッポン

    序章 官邸デモの本当の敵
     「日本国総理大臣」は誰が決めるのか/官邸デモが突きつける「野田政権打倒」
     1960年安保闘争との違い/原発依存も1960年に始まった

    第1章 岸信介と安保闘争の真相
    1. 安保闘争神話の大ウソ
     「岸信介=対米追随」の誤り/「アメリカは自分の力を借りに来る」
     安保という不平等条約/岸信介CIA工作員説の真相/対米追随の基礎を作った吉田茂
     安保闘争を工作したのは誰か/岸政権打倒のシナリオ
    2. 岸信介とCIAの暗闘
    CIAは岸を警戒していた/「中国との関係改善」は虎の尾
    3. メディア・官僚の対米追随体制
     メディアも岸政権打倒に加担した/論説主幹とアメリカとの関係/アメリカによる官僚支配
     対米自主派官僚は消えた/アメリカは日本の国益などどうでもいい

    第2章 田中角栄と小沢一郎はなぜ葬られたのか
    1. 田中角栄が踏んだ「本当の虎の尾」
     角栄はなぜ狙われたのか/日中国交正常化が主因だった
     またもやアメリカ、メディア、政界の連動/中曽根も認めた異常な裁判
    2. 最後の対米自主派、小沢一郎
     角栄に学んだ小沢の「第七艦隊発言」/小沢裁判とロッキード事件の酷似
     東京地検特捜部とアメリカ
    3. アメリカにNOと言った政治家たち
     鳩山由紀夫に流れる自主派の血/アメリカからの露骨な恫喝/竹下登も潰された政治家だった
     サダム・フセインもアメリカに切り捨てられた
    〈増補 4. 〉小沢・鳩山首相潰し
     小沢潰し① 危険なチャレンジャーに対する東京地検、メディア
     小沢潰し② 人物破壊キャンペーン
     鳩山潰し① 日本の対米政策の変更を許さないと述べたヒラリー・クリントン国務長官
     鳩山潰し② 鳩山政権発足時、米国はどのような圧力をかけたでしょうか
     鳩山潰し③ 外務省は早々に、局長や事務官が在京米国大使館と、
           鳩山首相の意向に沿わない意思表示をしています
     鳩山潰し④ 「トラスト・ミー」を誰が間違って新聞にリークしたのでしょうか
     鳩山潰し⑤ 鳩山元首相を貶める報道は今日も続いています

    第3章 戦後最大の対米追随政権
    1. オスプレイが示した野田政権の本性
     「日本がどうしろという話ではない」/橋本龍太郎は戦った/米軍完全撤退を主張した重光葵
    2. 日米地位協定という不平等条約
     レイプされても起訴できない/アメリカに日本を守る義務はない
     米軍基地は自動的に延長される
    3. TPPで日本経済が崩壊する
     菅直人の「第三の開国」暴言/TPPの大きなデメリット/中国外交官スパイ事件の真相
    4. 尖閣問題で得するアメリカ
     アメリカに尖閣諸島を守る気はない/尖閣上陸で浮上する「在日米軍必要論」
     北方領土はアメリカが仕込んだ火種/尖閣・竹島を外交カードに利用

    終章 本当の「戦後」が終わるとき
     吉田茂名宰相論の正体/60年にわたって続いた対米追随
     アーミテージ・リポートが評価した原発再稼働/60年体制のほころび
     民意が変われば政治が変わる

    特別付録 アメリカと戦った12人の政治家
     鳩山一郎/石橋湛山/重光葵/芦田均/岸信介/佐藤栄作/田中角栄
     竹下登/梶山静六/橋本龍太郎/小沢一郎/鳩山由紀夫

    文庫版のためのあとがきーーアメリカに潰される政治家は今後も必ず出る


著者

孫崎 享 (マゴサキ ウケル)

1943年生まれ。元外交官。現在、外交・政治評論家。著書に、『戦後史の正体』『日本外交 現場からの証言』『日米同盟の正体』『日本の国境問題』など。

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