全集・シリーズ

ケンチクトコトバ

建築と言葉

日常を設計するまなざし

小池 昌代

塚本 由晴

単行本 B6 ● 232ページ
ISBN:978-4-309-62445-7 ● Cコード:0395
発売日:2012.06.12

定価1,430円(本体1,300円)

×品切・重版未定

  • 「建築には比喩が必要」「言葉は風景に支えられている」……建築家と詩人が、都市から家屋まで、風景ごとに必要な言葉を選び与えていく。「かたち」をつくる者同士が交わした劇的な対話。

  • 棲家——まえがきにかえて 小池昌代
    今、建築は言葉に期待する     塚本由晴

    序章 建築に言葉は必要か   
    建築は言葉で動き出す●視線を遠くまで伸ばしていく●部屋は何も言わないけれど……●ナチュラルは不自然にいきついてしまう

    第一章 建築の目的と無目的
    建築の生命力をつかむために●建築の矛盾こそ「生活」である●言葉の不自由がもたらすもの●そこで生きた人たちを追想する●土と死体●人間は風景に支えられる●なぜ、川の流れをずっと見ていられるのか●暮らしの源を探し当てる

    第二章 更地から生まれる言葉
    建築も言葉も「及ばなかった」●言葉の鬱蒼感を、言葉は追い払えるのか●立場が言葉を硬直させた●比喩が建築を動かす可能性●建築が法の代わりになる●かたちが変わり、言葉も変わる

    第三章 都市と家の「ふるまい」
    なぜ古い建物を壊してしまうのか●「夫を殺した直後に、代々木公園の森が見えた」●東京という街のジューシーさ●外に向かって開かれる日本の家屋●マニュアル化できない非言語●公共に対して建築家は何が出来るのか●「みやしたこうえん」の想像力

    第四章 風景を再生するために
    上手くいってる建築●街の作りを逆戻しする●土地と人間はどこまで離れてしまうのか●生きることの実践状態●風景を搾取してはいけない●雑巾が生活のテンポを作る●詩人が街づくりをすればいい●すべてに言葉を振りかけていく

    山水主義試論——あとがきにかえて  塚本由晴
    言葉の家——あとがきにかえて    小池昌代

著者

小池 昌代 (コイケ マサヨ)

1959年東京生まれ。詩人・作家。詩集に『コルカタ』(萩原朔太郎賞)、『赤牛と質量』、短篇集に『タタド』(表題作で川端康成文学賞)、長篇に『たまもの』(泉鏡花賞)、『くたかけ』など。

塚本 由晴 (ツカモト ヨシハル)

1965年、神奈川県生まれ。建築家。アトリエ・ワン共同主宰、東京工業大学大学院准教授。著書に『WindowScape 窓のふるまい学』、『空間の響き/響きの空間』等がある。

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