シリーズ: 
  1. 文藝

雑誌

ブンゲイニセンジュウナナネンシュンキゴウ

文藝 2017年春季号

雑誌 A5 ● 614ページ
発売日:2017.01.07

定価1,430円(本体1,300円)

×品切・重版未定

  • 【小説】長編一挙掲載・羽田圭介/佐々木中/李龍徳/金子薫ほか【特別対談】渡辺直己×斎藤美奈子【新連載(論考)】湯川豊【特集】追悼・柳瀬尚紀

  • 【長篇一挙掲載】
    羽田圭介「成功者K」(560枚)
    ある朝目覚めるとKは成功者になっていた――芥川賞受賞をきっかけにTVに出まくり成功者となったK。寄ってくるファンや友人女性と性交を重ねるKの身辺に、不穏な変化が兆しはじめる……。

    【創作(中編)】
    佐々木中「私を海に投げてから」(140枚)
    この怒り、この闘争! ある一族の物語――「私は書かずにはおれない。そして、あなたには、読まないでいる権利がある」沸き上がる衝動はやがて激情の渦となり、読者を襲う。著者飛躍の快作!

    李龍徳「愛すること、理解すること、愛されること」(210枚)
    「愛」の臨界に迫る問題作――ノノ……珠希と純吾の子……絶対的中心にして空洞が突き付ける、「愛」と「憎」の臨界とは? 五人の男女を巡り描かれる、著者最高傑作。

    金子薫「双子は驢馬に跨がって」(240枚)
    この「意志」は誰のものなのか?――親子が監禁され、双子の身体に旅立ちの予感が満ちた時、物語は静かに動き出す。我々は生きるのか、生かされているのか。圧巻の世界観で「生」の本質に迫る注目作!

    【創作】
    青山七恵「聖ミクラーシュの日」
    片岡義男「くわえ煙草とカレーライス」
    藤野可織「息子」
    長野まゆみ「銀河の通信所」(後篇)

    【新連載】
    湯川豊「大岡昇平論 第一回『俘虜記』に始まる」
    昭和という時代を全身で生き、背負った気骨の文士・大岡昇平とは何者だったのか? その真相に迫る決定論考。

    【エッセイ】
    辻仁成「変化できる者」
    少年アヤ「2001年愛の詩(うた)」
    本多正一「新宿の片隅で」

    【特別対談】
    渡部直己×斎藤美奈子「批評よ、甦れ 『日本批評大全』刊行によせて」
    批評はいつ始まり、なぜダメになったのか。そして可能性はどこに? 記念碑的著作刊行を機に徹底討議。

    【特集】
    追悼 柳瀬尚紀
    [遺稿 単行本未収録]
    ジェイムズ・ジョイス/柳瀬尚紀=訳「ユリシーズ」第十五章 Circe(冒頭部)
    [エッセイ]
    朝吹真理子「甲羅酒」
    いしいしんじ「浮上する鳥」
    稲川方人「トロリーナ、大丈夫、いつでも会いに来てくれるよ」
    円城塔「呼ぶだに得るは、獏、食え捨てる、干せ姉へ、見るや綱誉む、酔えるぜ仮屋。(ヨブ・ダニエル・ハバクク・エステル・ホセア・ネヘミヤ・ルツ・ナホム・ヨエル・ゼカリヤ)」
    岡田利規「『ユリシーズ』は引き起こす」
    柴田元幸「さらば化け物」
    高山宏「イナセな逝き方」
    四方田犬彦「In his Penisula War 柳瀬尚紀の訳業」

    【最終回】
    古川日出男 掌篇シリーズ 糸糸(いといと)「ヒップホップ・パート3/&ザワークラウト」

    【連載小説】
    山内マリコ 短篇シリーズ 選んだ孤独はよい孤独「クリスマスの朝」
    絲山秋子 夢も見ずに眠った。 連作第五回「猫の名前」
    島田雅彦「絶望キャラメル」第三回
    津原泰水「夢分けの船」第三回
    恩田陸「灰の劇場」第十三回
    町田康「ギケイキ」第十六回

    【連載】
    横尾忠則×保坂和志×磯﨑憲一郎「アトリエ会議」二〇一六年十一月十一日
    高橋源一郎「一億三千万人のための『論語』教室」第七回

    【書評】
    古川日出男=訳『平家物語』 [評者]柴田元幸
    津村記久子『浮遊霊ブラジル』 [評者]岸本佐知子
    中山咲『血と肉』 [評者]山崎ナオコーラ
    似鳥鶏『一〇一教室』 [評者]永江朗
    笙野頼子『ひょうすべの国』 [評者]松波太郎
    宮内悠介『カブールの園』 [評者]野崎歓
    森見登美彦『夜行』 [評者]佐々木敦
    高橋弘希『スイミングスクール』 [評者]谷崎由依
    犬童一心『我が名は、カモン』 [評者]瀧井朝世
    イジー・クラトフヴィル/阿部賢一=訳『約束』 [評者]中原昌也
    上野俊哉『四つのエコロジー』 [評者]今福龍太
    デヴィッド・グレーバー/酒井隆史=監訳 高祖岩三郎・佐々木夏子=訳『負債論』 [評者]片岡大右

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