エマニュエル・カレール (カレール,E)
1957年生まれ。大学卒業後、映画評論やテレビドラマのシナリオ、実験的小説などを書いていたが、1986年に発表した『口ひげを剃る男』で注目を浴び、作家としての地位を確立した。『ベーリング海峡』(87年度SF大賞)、フィリップ・K・ ディックの伝記『俺は生きているがお前たちは死んだ』に続いて発表した『冬の少年』(1995年度フェミナ賞)および『嘘をついた男』がともにフランスでベストセラーになり、数か国語に翻訳される。その後、テレビ・ドキュメンタリー制作を契機に、母方の祖父がロシア人という自分のルーツに目覚め、ドキュメンタリー映画『コテルニッチへの帰還』を発表。2005年には自ら監督して『口ひげを剃る男』を映画化した。