読者の声一覧

ご投稿いただいた最新の読者の声をご紹介しています。

該当商品 965件中 341360件を表示

砂糖の歴史

2021.12.30

砂糖の歴史

エリザベス・アボット 著 樋口 幸子 訳

無知だったからなのだが計らずも人種差別というものがどのように成立したのかを知ることができた
そして改めて植民地支配というものは絶対に正当化できない所業だと思った。
比較的読みやすいが500ページ近くあるため読み終わった時の満足感は大きかった。

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文藝 2019年冬季号

2021.12.15

文藝 2019年冬季号

こちらに掲載されている山野辺太郎「孤島の飛来人」を何度も読み返しています。
デビュー作『いつか深い穴に落ちるまで』の楽観的で笑いをさそう出だしから一変して、本作は冒頭から切羽詰まったトーンが配され、どこか不穏でせつない雰囲気が漂います。
人類が「風船で飛行する」という奇抜な着想と温かいユーモアは健在ですが、二重の生を生きる男の葛藤と、うつくしい島の描写や人々の交感のあり方に心が震える作品です。
終わらない「戦後」を未来に向けてひらいた小説としてもすばらしいだけに、雑誌でしか読めず、読者の手に届きにくいのは残念です。
御社HPにも掲載のとおりテレビ番組でも紹介され、多くの方が山野辺太郎を知りたがっている今、単行本化を強く願います。

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マルタの猫

2021.12.12

マルタの猫

新美 敬子 著

私はネコ好きではありませんので、以前はネコの写真集を見ようと思ったことはありませんでした。ところが、書店で「マルタの猫」を偶然見かけ、手に取ってみる気になりました。新美敬子さんのシベリアンハスキーの写真集を持っていますので、「新美さんの写真集ならきっと素敵な写真に違いない」と思ったからです。中を見てすぐに気に入り、購入しました。購入してから何年か経ちましたが、何度見てもいいと思います!

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臨床人類学

2021.12.07

臨床人類学

アーサー・クラインマン 著 大橋 英寿/遠山 宜哉/作道 信介/川村 邦光 訳

この復刊は素晴らしい企画です。
アーサー・クラインマンは,この本のなかにある「解釈モデル」で臨床・研究に貢献しました。
診てもらっている医師に「何が原因だと思います?」なんて尋ねられたことがないでしょう?
でも,彼は尋ねるのですね。
医師は患者さんのことを何も知りません(not-knowing)。患者さんは自分のことを知っているかもしれませんし,医師に自分を話すことによって,そういう自分だと変化することは確実です。
この分野の古典ですが,前の出版社は1000部しか刷らなかったそうです。まあ,電話で確かめたから確かでしょう。
復刊されて,安心しました。

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やさしい大人の塗り絵 なつかしのわらべ歌編

2021.12.07

やさしい大人の塗り絵 なつかしのわらべ歌編

藤田 三歩 著

施設暮らしの母が塗り絵好きで
何冊か購入購入させていただきました。
コピーしても使えるので良いです。
ただ、絵のライン色(線)がもう少し黒に近いと見やすいと思います。
冊子により差があるようですが
高齢者の場合視力も落ちますし
もう少しはっきり見えたら…
と思います。

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マスードの戦い

2021.11.29

マスードの戦い

長倉 洋海 著

 祖国のアフガニスタンのため自由と平和、そして理想を持ち、懸命に生きた英雄と評される人物を本書を読むことで知ることが出来ました。
 現在、アフガニスタンは大変な状況となっていますが、英雄の意思は今を生きる世代の人々に引き継がれ、懸命に困難な現実に立ち向かっていると感じました。
 一首捧げたいと思います。
 渓谷で大きな獅子や凛と立ちアフガンに向けあげる咆哮

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カラー図解 ピアノの歴史

2021.11.27

カラー図解 ピアノの歴史

小倉 貴久子 著

浜松市楽器博物館を訪問しその折に見かけて購入しました。ピアノの歴史がコンパクトにまとめられています。写真もいっぱい。モーツァルトやショパンがどんな楽器で作曲していたか?これを見ればあなたもピアノ通!

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超シルバー川柳

2021.11.24

超シルバー川柳

みやぎシルバーネット/河出書房新社編集部 編

90歳以上の方々の川柳を拝読して勇気づけられました。80歳の私にとっても 出来ないはずはないと。60歳以上の作品を募集と知り,早速挑戦いたします。

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ジョン・レノンに恋して

2021.11.14

ジョン・レノンに恋して

シンシア・レノン 著 吉野 由樹 訳

図書館で借りて読みました、ぜひとも重版して欲しい本です。ジョンレノンがビートルズの全盛期、共に暮らした人の貴重な証言です。内容の真偽はともかく、シンシアがジョンレノンをいかに愛していたかということがわかります。ジョンとヨーコ以前のジョンを知る上ではファンならぜひとも読んでおくべき本だと思います。

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サンタクロースの贈物

2021.11.10

サンタクロースの贈物

新保 博久 編

クリスマスを巡るアンソロジーは昔から大好きなので、本書も、書店で見掛けて、中身を見ずにそのままレジへ直行しました。家に帰って目次を見ると、コナン・ドイル、O・ヘンリー、エラリイ・クイーン、星新一、筒井康隆…と、好きな作家ばかりで嬉しく思いました。今年のクリスマスは、本書と一緒に過ごしたいです。

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想像ラジオ

2021.10.25

想像ラジオ

いとう せいこう 著

この本を読んだのは中学生の頃でした。最初は陽気なDJが、不思議な調子で送るラジオなのかな、とそのおかしな雰囲気に引き込まれて読み始めました。次第に不穏な空気が漂い、1ページ1ページ食い入るように読んでいました。

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レモンをお金にかえる法

2021.10.18

レモンをお金にかえる法

L・アームストロング 著 B・バッソ 絵 佐和 隆光 訳

「レモンをお金にかえる法」に興味を持ったのは、わたし自身が元銀行員で、友人や知人にお金のはなしをする機会ができたからです。

親子でお金や働くことについて学ぶには、こちらの本はとてもわかりやすく、参考になります。小学1年生の娘も大好きで、よく読み聞かせのリクエストをしてくれます。

お小遣いに関する本や絵本は小学生向けにもいろいろありますが、お金の流れ(経済)をわかりやすく捉えられる絵本はなかなかありません。
そんな中、文も絵も、素敵な本に出会えて嬉しいです! もちろん関連図書も購入しました。

身近にいる子育て中のママたちには、金融教育にも良いと、強く推薦しています。
(自称「レモンをお金にかえる法」アンバサダーです。)

これからも末永く読み継がれる絵本だと思います。
大好きな1冊です。

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不妊治療成功のカギ!夫婦の妊コミBOOK

2021.10.13

不妊治療成功のカギ!夫婦の妊コミBOOK

鈴木 早苗 著

夫婦の妊活する上での上手なコミュニケーションのとり方の本。対医者、家族、友人等にも触れていて、伝わりやすいコツなどがかかれている。
妊活だけではなく、ずっと仲良くいるための話し方のコツにもなっていると思うので、夫婦関係の癖に悩んでいる人にもいいと思います!
そういえばそんな言い方してたなぁ…とか当てはまることもあったので、読む価値ありの一冊でした!

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死にたくなったら電話して

2021.10.06

死にたくなったら電話して

李 龍徳 著

限りなく完結している小宇宙のような作品でした。どこまでも救いはなく、救済も希望もない。この作品を読み切って、感嘆も怒りも疑問も感動も。どんな感想も持てなくなった時。それが自分の死に時だと、そんな風に思いました。

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日航123便墜落 圧力隔壁説をくつがえす

2021.10.03

日航123便墜落 圧力隔壁説をくつがえす

青山 透子 著

読むほどに、引き込まれて行きます。真実を話して欲しい!私は、1982年8月の千歳空港での、エンジンカバーを滑走路に擦った時の8119号機に搭乗していました。
この件は後日、テレビニュースで知りました。もしあの時、大きな事故になっていたら・・・

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皆川博子随筆精華Ⅱ 書物の森への招待

2021.10.03

皆川博子随筆精華Ⅱ 書物の森への招待

皆川 博子 著 日下 三蔵 編

素敵な本をありがとうございます。
皆川様の作品はもちろんの事、日下様の仕事にも、いつも楽しませて頂いております。
私が日下様のお名前を意識したのは、ちくま文庫の怪奇探偵小説傑作選3久生十蘭集からでしょうか。
十蘭といえば、定本久生十蘭全集2巻月報に、皆川様が素晴らしい文章を寄稿していらっしゃいましたね。今度の第二集には載りませんでしたけれど、私が皆川様の作品を読むきっかけになったのがそれなので、忘れがたい文章です。
随筆精華、第三集も楽しみにしております。

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スガリさんの感想文は絶え間ない嵐の中

2021.09.01

スガリさんの感想文は絶え間ない嵐の中

平田 駒 著

スガリさんの斜め上な読書感想文とそれに対する直山先生の素直すぎる反応はいつも新鮮です。
痛快な話の中にも複雑な問題が隠されていて、時々直山先生の二の舞を踏むので油断できません笑
少し作文を書くことが楽になりました。
スガリさんありがとうッッッ

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福島モノローグ

2021.08.30

福島モノローグ

いとう せいこう 著

 この本は,オムニバス形式で様々な震災被災者の語りを聴いているような雰囲気になる不思議な本でした.どの話も印象的ですが,とりわけ津波で父を亡くした若い女性の「震災でプツッと断ち切られてしまったんですよ,その先あったはずの未来というか,父とやるはずだったいろんなものが」という言葉が心に残りました.
 私は妻を5年半前に病気で亡くしましたが,私たちには2人の娘と一人の息子がいます.当然,妻は彼らの母親でした.娘たちと息子にも喪失感があり,彼らが,本書の父を亡くした女性と同じことを感じただろうと気づかされました.もっぱら私はおのれの喪失感ばかり考えてきました.自己中心だったなと少し反省させられました.

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破局

2021.08.29

破局

遠野 遥 著

今一つ著者の世界観が理解できませんでした。学生ながらそこそこ裕福な生活で、一見恵まれた生活。そこそこ欲はあり他者に配慮できる。ただ、感情もなく与えられたものに満足して、心は全く満たされていない。どこか他人事。それをゾンビに喩えているのでしょうか。一点強い感情が起こった時に悲劇。感情がなくなるとはどういうことは?を描いたのかな?

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世阿弥最後の花

2021.08.27

世阿弥最後の花

藤沢 周 著

これほど世阿弥の息遣いが感じられる能楽-小説には初めて出会いました。

ああ、作者は明らかに能楽の心得があるなと直感しました。そして世阿弥の著作に関する深い理解と敬意が感じられました。

最晩年の世阿弥がどんな生涯を終えたのかは誰にもわかりません。だから創作(小説)のテーマとなることが多いのですが、世阿弥をシテに、亡き子元雅をワキに(あるいは「二人静」の両シテのように)物語が進んでゆく過程は見事な筆致で、いつまでも世阿弥に生きてほしいと思いました。

真っ先に「西行桜」を観てみたいと思いました。

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