河出文庫 か10-6

ゲンジモノガタリ01

源氏物語 1

角田 光代

河出文庫 文庫 ● 320ページ
ISBN:978-4-309-41997-8 ● Cコード:0193
発売日:2023.10.06

定価880円(本体800円)

○在庫あり

  • 日本文学最大の傑作を、小説としての魅力を余すことなく現代に甦らせた角田源氏。輝く皇子として誕生した光源氏が、数多くの恋と波瀾に満ちた運命に動かされてゆく。「桐壺」から「末摘花」までを収録。

    <疾走感ある自然な訳文で、なにより物語の醍醐味が味わえる、現代語訳の決定版!>

    恋に生き、切なさに、嫉妬に、美しさに涙する——
    日本文学最大の傑作が、明瞭な完全新訳で甦る、全8巻!
    【読売文学賞(研究・翻訳賞)受賞作】

    とりかかる前は、この壮大な物語に、私ごときが触れてもいいのだろうかと思っていた。
    実際にとりくみはじめて、私ごときが何をしてもまるで動じない強靭な物語だと知った。
    ——角田光代

    <出版社から>
    「最後まで初めて読めました!」「角田さんの訳で物語の全体が分かりました」等、小説としての面白さが分かる現代語訳として大好評の角田源氏。

    【読みやすさの工夫を凝らした角田訳の特徴】
    ●原文に忠実に沿いながらも、読みやすく、感情に引きつけて読める自然な訳文
    ●主語を補い、地の文の敬語をほぼ廃したことで、細部までわかりやすい
    ●現代的で歯切れがよく、生き生きとした会話文
    ●作者や第三者の声(草子地)を魅力的に訳して挿入
    ●和歌や漢詩などの引用はほぼ全文を補って紹介

    平安時代中期の11世紀初めに紫式部によって書かれた『源氏物語』は、54帖から成る世界最古の長篇小説。輝く皇子として生まれた光源氏が、女たちとさまざまな恋愛を繰り広げる物語であると同時に、生と死、無常観など、人生や社会の深淵が描かれている。400人以上の登場人物が織りなす物語の面白さ、卓越した構成力、細やかな心情を豊かに綴った筆致と、1000年読み継がれる傑作。
    『源氏物語 1』は、若き光源氏の姫君たちとの恋と許されぬ藤壺への思慕を描く。

  • 桐壺(きりつぼ)   光をまとって生まれた皇子
    帚木(ははきぎ)   雨の夜、男たちは女を語る
    空蝉(うつせみ)   拒む女、拒まぬ女
    夕顔(ゆうがお)   人の思いが人を殺める
    若紫(わかむらさき) 運命の出会い、運命の密会
    末摘花(すえつむはな)さがしあてたのは、見るも珍奇な紅い花
    文庫版あとがき
    解題 藤原克己

著者

角田 光代 (カクタ ミツヨ)

1967年生まれ。90年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。著書に『対岸の彼女』(直木賞)、『八日目の?』(中央公論文芸賞)など。『源氏物語』の現代語訳で読売文学賞受賞。

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