読者の声 最新一覧
ご投稿いただいた最新の読者の声をご紹介しています。

京大生、出町にダイブ!
青木 悠 著
★2025.11.10 まるでそこにいるかのような、情景が浮かび上がる文章に魅了されました。
一読すると誰でもが感じられそうなエピソードに思えますが、よく読んでみると著者のすごく深い感性があって初めて書ける内容だと感じました。
読んでみて気持ちのいい本でした。

アロハで猟師、はじめました
近藤 康太郎 著
★2025.11.10 ぜひとも、重版か文庫化してください。著者近藤さんの新聞連載をいつも楽しみにしています。今更ながら書籍で読みたくなり、書店に注文しようとしたのですが在庫なしとのことで、ひとまず図書館で借りて読みました。
連載から想像していたのを超えて、衝撃の読書時間になりました。自分は何を食べ、我が子に何を食べさせ、どう働き、どう生きることができるのか。実際には聞いたことのない「キョーン」が、ひよこたちの叫びが、耳の奥に迫ってきます。今の私にはその声は想像でしかありませんが、本書を読んだ以上、少なくとも耳を塞ぐことはできません。
手元に置いて何度も何度も読み返したいし、お世話になっている友人知人にも贈りたい本です。
Last but not least, お礼を伝えたいです。著者の近藤さん、編集担当者さんはじめ出版に携わられた方々。この本を世に出してくださったことに心から感謝いたします。

くもをさがす
西 加奈子 著
★2025.11.07 現在乳がんの治療中です。
読む前は現実の私の状況と照らし合わせすぎてしんどくならないかな?と思っていました。
読んでる間に同様な感覚をたくさん覚えました。
こんな事思ってていいのだろうか?という思いも素直に書いてくださり、私も自分の体に対してどんな感想を抱いても良いんだな。もっと素直に感じて良いんだなと心が軽くなりました。
西さんが病院で長い間隣のソファーで一緒に待ってて、先に診察室に呼ばれた人の様な感覚になりました。いつの間にか隣にいた私を見つめていました。
みんな関西弁で喋るから身近に感じたのもあります。
この先私も色んな治療を受けることになりそうです。その度にちょっと自分から切り離された視点で見ることになるのかもしれません。
完治まで長い道のりですが、治療が終わったらどんな自分になるのだろうかと考えたりしています。

戦下の歌舞伎巡業記
岡﨑 成美 著
★2025.11.04 大変興味深く読まさせて頂きました。昭和7年から24年という混乱の時代によく歌舞伎の地方巡業ができたなと感心しました。地図で行き先を追ってみると、知らない町も多く出てきました。よくこのような町に劇場や芝居小屋があったものだと驚きました。現代の地方の町や村より活気が
あるように思えます。地方の人達が元気に芝居見物に出かけてくる様子がうかがえます。それに応えて旅する歌舞伎一座はたいしたものですね。

女二人のニューギニア
有吉 佐和子 著
★2025.10.31 半世紀も前の頃ニューギニアの未開の地、今の時代のように「地球の歩き方」なんて本もあるわけでもない所に、良い所よ「こない?」と言われて興味本位で出かけてしまった有吉さんの前向きな姿勢と、出かけた後で後悔しながらの様子、どんなことになったんだろうと、先を読み進めるのが楽しみな本でした。
でも、私なら誘われても行かないな。

三頭の蝶の道
山田 詠美 著
★2025.10.30 魑魅魍魎が妖怪が出てきて不思議!?
蝶の数え方が一頭二頭と数えることがわかった
女流作家の葛藤がわかって面白い

京大生、出町にダイブ!
青木 悠 著
★2025.10.30 知り合いのススメで手に取り、あっという間に読了でした。一瞬にして過ぎ去っていく10代の日常を、好奇心の赴くまま立ち止まり、素直で丁寧に紡いだ商店街の人たちとのやり取りに目が離せませんでした。デビュー作とのこと、彼女がこれから見聞きすることを、その瑞々しい感性でどう言葉にしていくか楽しみです。
遥か彼方に過ぎ去った学生時代の空気に触れることができた時間でした。

あの夏が飽和する。
カンザキ イオリ 著
★2025.10.29 「君は何も悪くないよ」の歌詞と千尋さんが言っていたところがもう、同じでヤバい!!その言葉に込められた意味が詳しく書かれていて、こういうことを言いたかったんだ~と思いました。歌の中では過去の千尋さんと流花さんの物語しかわからなかったので、新しい登場人物である武命くんの話がもう泣けた。今自分は中学1年なので、千尋さんと流花さんの気持ちがちょっとわかるな~とも思いました。ちょっと中学生の自分にはわからない言葉があったけど、面白かったです。

京大生、出町にダイブ!
青木 悠 著
★2025.10.27 歴史ある京都出町で暮らす人々の気配を鮮やかに伝える一冊。みずみずしい表現、特徴ある擬音語に擬態語がユニークで面白かったです。
私が大学生活を送ったのは別のまちで、はるか昔のことですが、10代の終わりから20代の最初にかけてしか、見えない何か、触れることができない空気があるのかもしれないと思いました。
阿弥陀寺の門から伝わる気配は、妖精との出会いのようで、京都というまちは、一定の年齢、あるいは感性の持ち主に対してのみ、時々開く扉があるように思います。作者に対して、その扉が開いた気がしました。
ロンドンに留学されていたとのこと、ぜひロンドン編も読んでみたいなと思わせる一冊です。

戦下の歌舞伎巡業記
岡﨑 成美 著
★2025.10.25 戦前、戦中の交通事情は現代とは違うであろう中、歌舞伎が全国を巡っていた様子がわかりました。まるで忍者のようで、読み応えがありました。

くもをさがす
西 加奈子 著
★2025.10.24 私も乳がんに罹患し治療中です。
気持ちの揺らぎや変化について、共感できるところがたくさんあって、理解してもらえたと思いました。
手術でかけてしまったと思ってましたが、これはこれで私なんだと認めることができました。
ありがとうございます。

ドクトル・ガーリン
ウラジーミル・ソローキン 著 松下 隆志 訳
★2025.10.21 ソローキンによる真っ当な(?)冒険小説として大いに楽しめました。『青い脂』にある異形のものたちが成すSF風味はもちろんのこと、『テルリア』などにあるロシアを基にした皮肉のコラージュめいた構造や、氷三部作にあるスピード感それらすべてが詰められていたと思いました。
確かに集大成的傑作と謳うべき作品でありました。

戦下の歌舞伎巡業記
岡﨑 成美 著
★2025.10.15 すごい本。3回読みました。辞書のよう。
万年筆の筆跡がうっとり。
忍者のような瞬間移動。丈夫な身体。
なんといっても中表紙に使われた6代目の目。素襖落に凝縮されている。みんなついていこうと思う。ピンポイントで時代の大きな波に巻き込まれ役割を果たしましたね。
ナルコさんのくだりはクライマックス。辛かった。

戦下の歌舞伎巡業記
岡﨑 成美 著
★2025.10.10 戦下に九州から北海道まで巡業をしていたとは。移動の困難さや食事に至るまで細かい記録に感動した。歌舞伎がどれほど人気があったかよくわかった。

イギリスの歴史
君塚 直隆 著
★2025.10.09 本書はイギリス通史の決定版となるのではないでしょうか。古代から現代までの長い期間を約400ページで扱っていますが、出来事の羅列に陥ることなく、物事の背景をきちんと掴めるようになっています。文章は平易でかつ、物語性を感じれるようになっているので、一般読者もストレスなく歴史を味わえます。そして、地図や写真、王朝の家系図がしっかり載っている点もプラスの要素です。イギリス史の土台を作るには最適な書物に仕上がっているので、ぜひ多くの方に読んでもらいたいと思います。

世界の蛾
デイヴィッド・L・ワグナー 著 屋宜 禎央/千代田 創真 日本語版監修 矢能 千秋 翻訳
★2025.10.07 蛾の生態や仕組みから分布や人間との関わりについてまで書かれていてとても勉強になります。図解もあり、写真も豊富で素晴らしいです。今まで蛾の本を探しても日本国内の蛾に限定されがちか、生態には細かな言及がなくビジュアルとしてのまとめが多かったですが、この書籍は世界の蛾の生態や写真がまとめられておりとても良かったです。

わすれなぐさ
吉屋 信子 著
★2025.10.04 10代のなんとも言えない、うまく表現できない、名前の付け方も分からないあの気持ち。吉屋信子の美しい言葉の数々で丁寧に描かれていました。

戦下の歌舞伎巡業記
岡﨑 成美 著
★2025.10.03 最近歌舞伎を観始めたので買ってみました。日記を追っていく形だからか、ドラマチックで面白かったです。エッセイ部分も当時のことが細かく描写されており、勉強になりました。
過酷な今の世の中でも、自分にできることがあるかもしれないと思いました。

戦下の歌舞伎巡業記
岡﨑 成美 著
★2025.09.28 〇興味深く拝読しました。歌舞伎巡業興行を裏から支える狂言作者の役割がリアルに再現されて興味深く読みました
〇旅行日誌と家族日誌の記録資料を時刻表・公演場所・戦時下の事象などをきめ細かく丹念に追って肉付けをした著者の筆力に敬服致します。
〇戦後80年をキーワードにした今年の発刊は丁度良いタイミングであったと思います。

ベートーヴェン捏造
かげはら 史帆 著
★2025.09.27 べートーヴェンの伝記は何冊も読んだので、しかもシンドラーが会話帳を改竄したことは知っていたので最初は購入する気にならなかった本でしたが、知人から映画の話を聞いてまずは原作を読んでみました。今まで読んだべートーヴェン関係のどれよりも面白いと思います。それはシンドラーの視点で書かれていることが大きな理由です。それと、解説の栗原氏がいう「シンドラーがやっていたのは、ひとりべートーヴェンの捏造にとどまらない」という言葉にはなるほどと納得させられるものがありました。