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単行本

リンショウジンルイガク

臨床人類学

文化のなかの病者と治療者

アーサー・クラインマン

大橋 英寿

遠山 宜哉

作道 信介

川村 邦光

単行本 46変形 ● 528ページ
ISBN:978-4-309-23110-5 ● Cコード:0039
発売日:2021.12.02

定価7,920円(本体7,200円)

○在庫あり

  • 西洋医と漢方医と呪術医が混在する1970年前後の台湾でのフィールドワークを元に、民族史的知見を臨床の具体的な場面に即して明示。医療人類学の道を切り拓いた著者の歴史的デビュー作。

    【目次】

    序文
    日本語版への序文
    凡例
    図・表・写真一覧

    第一章 オリエンテーション(Ⅰ) 問題・背景・アプローチ
    第一節 プロローグ――台北市の龍山地区にみられる光景――
    第二節 台湾の現状
    第三節 調査研究の全体像

    第二章 オリエンテーション(Ⅱ) 文化、ヘルス・ケア・システム、臨床リアリティ
    第一節 ヘルス・ケア・システム
    第二節 ヘルス・ケア・システム概念の起源と発展
    第三節 社会的・象徴的リアリティとしてのヘルス・ケア・システム――臨床リアリティの文化的構成――
    第四節 ヘルス・ケア・システムに作用する外部からの影響――エコロジカル・モデル――
    第五節 ヘルス・ケア・システムの内部構造
    第六節 中国人社会のヘルス・ケア・システムの現状――台湾の概況

    第三章 オリエンテーション(Ⅲ) 中核的臨床機能と説明モデル
    第一節 ヘルス・ケア・システムの中核的な臨床機能
    第二節 病いの説明モデルと臨床ケア
    第三節 説明モデルの枠組

    第四章 病気体験と病気行動の文化的構成(Ⅰ)中国文化における情動と症状
    第一節 説明モデルによるケース分析
    第二節 中国における情動体験と行動の文化的パターン化

    第五章 病気体験と病気行動の文化的構成(Ⅱ)情動変調と情動障害の身体化モデル
    第一節 中国人の情動変調への対応と身体化のモデル
    第二節 症例と考察
    第三節 総括

    第六章 家族を中心とするヘルス・ケア 民間ヘルス・ケア・セクターの実態調査

    第七章 病者と治療者(Ⅰ) 宗教的民俗治療者とクライエントの関係
    第一節 プロローグ
    第二節 台湾における治療者たち――一般的考察――
    第三節 治療者と病者の相互作用(一)――シャーマンとクライエントの場合――
    第四節 治療者と病者の相互作用(二)――《籤》解釈者とクライエントの場合――

    第八章 病者と治療者(Ⅱ) 専門的治療者と患者の関係、および家族と病者の関係
    第一節 治療者と病者の相互作用(三)――中国医と患者の場合――
    第二節 治療者と病者の相互作用(四)――西洋医と患者の場合――
    第三節 治療者と病者の相互作用(五)――家族と病者の場合――

    第九章 癒しの過程 土着治療者の追跡調査
    第一節 背景
    第二節 追跡調査の知見(一)――全体の動向――
    第三節 追跡調査の知見(二)――陳さんのケース――
    第四節 考察

    第十章 エピローグ 医療人類学、医学・精神医学への提言

    原註
    訳者あとがき
    新版訳者あとがき
    語彙集
    文献
    索引

  • 序文
    日本語版への序文
    凡例
    図・表・写真一覧

    第一章 オリエンテーション(Ⅰ) 問題・背景・アプローチ
    第一節 プロローグ――台北市の龍山地区にみられる光景――
    第二節 台湾の現状
    第三節 調査研究の全体像

    第二章 オリエンテーション(Ⅱ) 文化、ヘルス・ケア・システム、臨床リアリティ
    第一節 ヘルス・ケア・システム
    第二節 ヘルス・ケア・システム概念の起源と発展
    第三節 社会的・象徴的リアリティとしてのヘルス・ケア・システム――臨床リアリティの文化的構成――
    第四節 ヘルス・ケア・システムに作用する外部からの影響――エコロジカル・モデル――
    第五節 ヘルス・ケア・システムの内部構造
    第六節 中国人社会のヘルス・ケア・システムの現状――台湾の概況

    第三章 オリエンテーション(Ⅲ) 中核的臨床機能と説明モデル
    第一節 ヘルス・ケア・システムの中核的な臨床機能
    第二節 病いの説明モデルと臨床ケア
    第三節 説明モデルの枠組

    第四章 病気体験と病気行動の文化的構成(Ⅰ)中国文化における情動と症状
    第一節 説明モデルによるケース分析
    第二節 中国における情動体験と行動の文化的パターン化

    第五章 病気体験と病気行動の文化的構成(Ⅱ)情動変調と情動障害の身体化モデル
    第一節 中国人の情動変調への対応と身体化のモデル
    第二節 症例と考察
    第三節 総括

    第六章 家族を中心とするヘルス・ケア 民間ヘルス・ケア・セクターの実態調査

    第七章 病者と治療者(Ⅰ) 宗教的民俗治療者とクライエントの関係
    第一節 プロローグ
    第二節 台湾における治療者たち――一般的考察――
    第三節 治療者と病者の相互作用(一)――シャーマンとクライエントの場合――
    第四節 治療者と病者の相互作用(二)――《籤》解釈者とクライエントの場合――

    第八章 病者と治療者(Ⅱ) 専門的治療者と患者の関係、および家族と病者の関係
    第一節 治療者と病者の相互作用(三)――中国医と患者の場合――
    第二節 治療者と病者の相互作用(四)――西洋医と患者の場合――
    第三節 治療者と病者の相互作用(五)――家族と病者の場合――

    第九章 癒しの過程 土着治療者の追跡調査
    第一節 背景
    第二節 追跡調査の知見(一)――全体の動向――
    第三節 追跡調査の知見(二)――陳さんのケース――
    第四節 考察

    第十章 エピローグ 医療人類学、医学・精神医学への提言

    原註
    訳者あとがき
    新版訳者あとがき
    語彙集
    文献
    索引

著者

アーサー・クラインマン (クラインマン,アーサー)

医療人類学の世界的権威。ハーバード大学医学部教授。『臨床人類学』で王立人類学協会ウェルカム賞受賞。著書に『病いの語り』『八つの人生の物語』『ケアをすることの意味』など。

大橋 英寿 (オオハシ ヒデシ)

1939年生れ。東北大学大学院修士課程修了。東北大学・放送大学名誉教授。 専門=社会心理学。著書 『沖縄シャーマニズムの社会心理学的研究』など。

遠山 宜哉 (トオヤマ ノブヤ)

1955年生れ。東北大学大学院修士課程修了。元岩手県立大学教授、現同大学非常勤講師。 専門=臨床心理学。著書 『心理臨床を見直す“介在”療法』(共同執筆)など。

作道 信介 (サクミチ シンスケ)

1958年生れ。東北大学大学院博士課程修了。元弘前大学人文学部教授。 専門=医療人類学・社会心理学。著書 『糞肛門―ケニア・トゥルカナの社会変動と病気』など。

川村 邦光 (カワムラ クニミツ)

1950年生れ。東北大学大学院修士課程修了。元大阪大学大学院文学研究科教授。文筆業。 専門=文化史研究。著書 『弔い論』 『出口なお・王仁三郎』など。

読者の声

この本に寄せられた読者の声一覧

この復刊は素晴らしい企画です。
アーサー・クラインマンは,この本のなかにある「解釈モデル」で臨床・研究に貢献しました。
診てもらっている医師に「何が原因だと思います?」なんて尋ねられたことがないでしょう?
でも,彼は尋ねるのですね。
医師は患者さんのことを何も知りません(not-knowing)。患者さんは自分のことを知っているかもしれませんし,医師に自分を話すことによって,そういう自分だと変化することは確実です。
この分野の古典ですが,前の出版社は1000部しか刷らなかったそうです。まあ,電話で確かめたから確かでしょう。
復刊されて,安心しました。 (Peter-John さん/73歳 男性)

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