この国にとって五輪とはいったい何なのか?
戦後日本の呪縛を解く、オリンピック論の決定版!
- 受賞
- 毎日、日経 / 全国学校図書館協議会選定図書
単行本 46 ● 368ページ
ISBN:978-4-309-25405-0 ● Cコード:0036
発売日:2020.04.27
定価2,860円(本体2,600円)
○在庫あり
-
ポスト戦争の時代、東京オリンピックの舞台はいかに整えられたのか。聖火リレーという演出、国民的英雄を生んだ競技という上演、そしてアジアでの再演……。五輪というドラマを活写する。
この国にとって五輪とはいったい何なのか?
戦後日本の呪縛を解く、オリンピック論の決定版!
帝国の軍都からオリンピックシティへ……
いかに舞台は整えられ、
復興、万博、聖火リレー、神宮外苑、沖縄……
いかに演出、上演され、
マラソンランナーの悲劇、「東洋の魔女」、映画『東京オリンピック』……
いかに再演されてきたか―――!?
ソウル、北京、札幌、長野、そして再びの東京…… -
【目次】
序 章 東京五輪という呪縛――シナリオが綻びるとき
第Ⅰ章 ポスト戦争としてのオリンピック――舞台
1 軍都からオリンピックシティへ
2 五輪開催と軍用地返還――もう一つの日米交渉
3 東京復興としての万博・オリンピック
第Ⅱ章 聖火リレーと祭典の舞台――演出
1 聖火、沖縄を走る――「祖国復帰」への象徴演技
2 神宮外苑にいたる道程――聖火リレーというもう一つの巡幸
3 三つの舞台――神宮外苑・代々木・駒沢
第Ⅲ章 メダリストたちの日本近代――演技
1 マラソンランナーの悲劇――兵士から国民的英雄へ
2 「東洋の魔女」の伝説――殖産興業の末裔たち
3 もう一つの感動――映画のなかの東京オリンピック
第Ⅳ章 増殖する東京モデル――再演
1 ソウル1988――成長するアジアのドラマ
2 北京2008――繰り返される成長のドラマ
3 ドラマにおける反復と転換――札幌と長野
終 章 ドラマトゥルギーの転位――「速く、高く、強く」からの脱却を
著者
吉見 俊哉 (ヨシミ シュンヤ)
1957年、東京都生まれ。東京大学名誉教授。國學院大学観光まちづくり学部教授。専攻は社会学・文化研究。著書に『都市のドラマトゥルギー』『博覧会の政治学』『親米と反米』『大学とは何か』など多数。
この本の感想をお寄せください
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお気軽にお寄せください。
投稿された内容は、弊社ホームページや新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
※は必須項目です。恐縮ですが、必ずご記入をお願いいたします。
※こちらにお送り頂いたご質問やご要望などに関しましては、お返事することができません。
あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ