単行本

ジンルイノソセンニアイニイク

人類の祖先に会いに行く

15人のヒトが伝える進化の物語

グイド・バルブイアーニ

栗原 俊秀

単行本 46変形 ● 280ページ
ISBN:978-4-309-22937-9 ● Cコード:0020
発売日:2024.10.25(予定)

予価2,475円(本体2,250円)

※未刊

  • ルーシーからアイスマンまで、進化史に大きな足跡を残した15人。彼らひとりひとりの人生を追体験! 「人物」に光を当てた、進化人類学の新たなる名著。最新のカラー復元像、全員分掲載!

    [超リアル! 最新のカラー復元像全員分掲載!]

    私たちはどこから来たのか、私たちは何者か――。
    はるか昔の祖先に尋ねてみよう。


    「ルーシー」「トゥルカナ・ボーイ」
    「ミトコンドリア・イヴ」「アイスマン」……
    絶滅種からホモ・サピエンスまで、
    人類の進化史に大きな足跡を残した15人。
    最新の古生物学・遺伝学の成果や
    精巧な復元像によって、
    彼らの在りし日の姿が生き生きとよみがえる。

    たんなる科学的知識の羅列ではなく、
    祖先ひとりひとりの人生を
    追体験できるかのような物語を、
    ヨーロッパ屈指の権威が卓越した筆致で綴る。

    「人物」に光を当てた、
    進化人類学の新たなる名著。



    ●彼らはこう生きた! 私たちの常識を覆した祖先たち
    300万年前に木から落ちて人類史のスターに――「ルーシー」
    サピエンス以前にアフリカを旅立ったヒト――「ドマニシ2号」
    4代前にネアンデルタール人の祖先をもつサピエンス――「ワセ1号」
    1万年前の「イギリス人」は青い瞳に黒い肌――「チェダーマン」
    アルプス山中で発見された5000年以上前のミイラ――「アイスマン」
    ……etc.


    ●原題
    Come eravamo. Storie dalla grande storia dell’uomo(2022年刊)

  • 導入と祈願
    もし祖先に出会ったら
    顔と顔を突き合わせること

    第1章
    二本の足で アウストラロピテクス・アファレンシス
    ルーシー 330万年前

    地球規模の名声
    三六〇万年前の足跡
    ルーシーの発見
    向こう見ずな飛翔

    第2章
    二本の手で ホモ・エルガステル
    トゥルカナ・ボーイ 160万年前

    「手」の獲得
    長い親指
    大きな脳
    私たちはいつ「人間」になったのか?
    私たちはなぜ「裸のサル」になったのか?

    第3章
    カフカスの山中で ホモ・ゲオルギクス
    ドマニシ2号 180万年前

    最初の移住者たち
    なぜ移住したのか?
    移住した結果なにが起きたのか?

    第4章
    アジアの南で、火が ホモ・エレクトゥス
    トリニール 50万年前

    「ヒトとサルの中間」
    分類学の大いなる混乱
    火の発見
    サピエンスの祖先なのか?

    第5章
    系図のジャングル ホモ・ハイデルベルゲンシス
    シュタインハイム 35万年前

    サピエンスとネアンデルタール人の祖先の候補
    第三の種デニソワ人
    DNAに記録された進化の時間
    先駆者ホモ・アンテセソール

    第6章
    古代の一類型 ホモ・ネアンデルターレンシス
    フェルトホーファー1号 4万年前

    ネアンデルタール人と私たち
    人類の古生物学の誕生
    ネアンデルタール人の「思考」
    言語にとって重要な遺伝子
    ネアンデルタール人の社会
    ゆっくりと進行する危機
    考古遺伝学の開拓者

    第7章
    鍾乳石のなかの男 ホモ・ネアンデルターレンシス
    アルタムーラ 15万年前

    ネアンデルタール人のゲノム
    「交雑」か? 「祖先の共有」か?
    なぜ絶滅したのか?
    不動の世界に起きた変化

    第8章
    すべての祖母の祖母 ホモ・サピエンス
    ミトコンドリア・イヴ 20万年前

    もっとも近い共通の祖先
    人類の起源アフリカ
    無数のアダムとイヴ
    出アフリカ

    第9章
    混血 ホモ・サピエンス
    ワセ2号 3万7000年前

    中東からヨーロッパへ
    運命的な出会い
    交雑理論への疑問
    デニソワ人との交雑
    長所も短所も

    第10章
    小さな、小さな ホモ・フロレシエンシス
    フロ 6万年前

    島で発見された新種の人類
    ほんとうに新種なのか?
    どこからやってきたのか?
    島の暮らしとその終焉

    第11章
    芸術、親知らず ホモ・サピエンス
    アブリ・ドゥ・カプ・ブラン 1万5000年前

    旧石器時代の芸術
    口のなかの秘密
    間氷期の始まり

    第12章
    アメリカ大陸 ホモ・サピエンス
    ルチア 1万1500年前

    大いなる孤独
    北方ルートと南方ルート
    オーストラリアへの移住
    大行進
    言語と遺伝子が語る歴史

    第13章
    肌の黒いヨーロッパ人 ホモ・サピエンス
    チェダーマン 1万年前

    ヨーロッパ人とは誰か?
    始まりの英国人
    肌の色はどのように変化してきたのか?

    第14章
    パン、ワイン、乳 ホモ・サピエンス
    エッツィ 5200年前

    標高三二〇〇メートルの遺体
    情報の宝庫
    新石器革命
    三つの移住
    食習慣の変化

    第15章
    記述し、分類し、理解する ホモ・サピエンス
    チャールズ・ダーウィン 200年前

    ダーウィンのためらい
    今日まで続く非難
    人種で分けることへの疑い
    遺伝学の結論

    結び

    謝辞
    もっと知りたい人のために
    用語集
    索引

著者

グイド・バルブイアーニ (バルブイアーニ,グイド)

イタリアの遺伝学者。1955年生まれ。フェッラーラ大学教授。イタリア遺伝学会元会長。2007年に著書『L'invenzione delle razze』(人種の発明)でメルク・セローノ文学賞を受賞。

栗原 俊秀 (クリハラ トシヒデ)

1983年生まれ。翻訳家。訳書に、ロヴェッリ『すごい物理学講義』、スクラーティ『小説ムッソリーニ:世紀の落とし子』など。須賀敦子翻訳賞、イタリア文化財文化活動省翻訳賞を受賞。

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