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  1. 文庫・新書

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  1. 河出新書

河出新書 -62

イッシンキョウゼンシ02

一神教全史 下

中世社会の終焉と近代国家の誕生

大田 俊寛

受賞
全国学校図書館協議会選定図書

新書 新書 ● 408ページ
ISBN:978-4-309-63166-0 ● Cコード:0214
発売日:2023.05.29

定価1,342円(本体1,220円)

○在庫あり

  • そもそも宗教とは何かと問いつつ、一神教の歩みを辿る宗教思想史講義。スコラ学から、宗教改革、近代国家の形成、アメリカ合衆国成立、ナチズムの世界観、イスラム主義の興隆までを描く下巻。

    一神教が世界史を揺るがす。
    複雑な宗教史を鮮やかに解き明かす、決定的書物の登場。
    下巻では、中世末期のキリスト教世界に花開いた、スコラ学から話が始まる。
    学問の隆盛は、従来の信仰を内破させる作用をももたらし、宗教改革の運動が勃発。
    その混乱を抑止するため、人工的な国家に主権を付与するという思想が提唱される。
    こうして誕生した主権国家という「新たな神」は、急速に成長し、
    近代の最強国アメリカを成立させる一方、ナチズムの惨劇をも生み出す。
    そして中東では、ユダヤ人国家が再建されるが、イスラム主義の抵抗を招き寄せる――。

    「「一神教は共同体を作り上げるためのフィクション」という一貫した観点によって描かれた観念の興亡史。
    古代宗教に端を発するこの基本設定は、曲折を経て現代にも引き継がれている。
    「信教の自由」と「政教分離」の関係もこの認識を踏まえなければ理解できないだろう。」
    ――宮崎哲弥(評論家)

  • 第10講 スコラ学の発展
    ――十二世紀ルネサンスからトマス・アクィナスまで
    第11講 宗教改革の時代
    ――イタリア・ルネサンスの人文主義からドイツ三十年戦争まで
    第12講 近代的な国家主権論の形成
    ――ピューリタン革命の動乱、社会契約論の提唱
    第13講 アメリカ合衆国の宗教状況
    ――新大陸発見から福音派台頭まで
    第14講 ナチズムの世界観
    ――アーリア人種優越論と反ユダヤ主義
    第15講 イスラエル再建とイスラム主義興隆
    ――ユダヤ人問題の歴史、現代の中東情勢

著者

大田 俊寛 (オオタ トシヒロ)

1974年生まれ。宗教学・思想史専攻。博士(文学)。現在、埼玉大学非常勤講師。『グノーシス主義の思想』『オウム真理教の精神史』『現代オカルトの根源』『宗教学(ブックガイドシリーズ基本の30冊)』など。

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