もっとも読みやすく美しい源氏、ついに誕生!

全集・シリーズ

ゲンジモノガタリ01

源氏物語 上

角田 光代

受賞
第72回読売文学賞、毎日 / 全国学校図書館協議会選定図書

単行本 46変形 ● 692ページ
ISBN:978-4-309-72874-2 ● Cコード:0393
発売日:2017.09.11

定価3,850円(本体3,500円)

○在庫あり

  • 千年読み継がれる『源氏物語』が現代最高の訳で甦る。原文に忠実ながらも、読みやすく小説としての面白さが堪能できる角田訳。1帖「桐壺」から21帖「少女」まで、光源氏・恋の遍歴の巻。

    世に優れて魅力ある男の物語が、たくさんの登場人物を連ねて際限なく広がる。その一方で人の心の奥へも深く沈んでゆく。いうまでもなく日本文学最大の傑作。――池澤夏樹

    とりかかる前は、この壮大な物語に、私ごときが触れてもいいのだろうかと思っていた。
    実際にとりくみはじめて、私ごときが何をしてもまるで動じない強靭な物語だと知った。
    ――角田光代

    解題=藤原克己(国文学 東京大学)
    解説=池澤夏樹
    月報=瀬戸内寂聴
       大和和紀
    帯写真=荒木経惟

    <出版社から>
    【角田光代訳『源氏物語』は、何より読みやすさと、昔も今もつながる感情を重視!】
    角田訳は、物語としての面白さが堪能できる『源氏物語』です。これまでの現代語訳で挫折した方も、この角田訳なら必ず最後までたどりつけることをお約束します。

    【読みやすさの工夫を凝らした角田訳の特徴】
    ●原文に忠実に沿いながらも、読みやすく、感情に引きつけて読める自然な訳文
    ●主語を補い、地の文の敬語をほぼ廃したことで、細部までわかりやすい
    ●現代的で歯切れがよく、生き生きとした会話文
    ●作者や第三者の声(草子地)を魅力的に訳して挿入
    ●和歌や漢詩などの引用はほぼ全文を補って紹介

    平安時代中期の11世紀初めに紫式部によって書かれた『源氏物語』は、五十四帖から成る世界最古の長篇小説。輝く皇子として生まれた光源氏が、女たちとさまざまな恋愛を繰り広げる物語であると同時に、生と死、無常観など、人生や社会の深淵が描かれている。四百人以上の登場人物が織りなす物語の面白さ、卓越した構成力、細やかな心情を豊かに綴った筆致と、千年読み継がれる傑作。上巻には一帖「桐壺」から二十一帖「少女」まで、光源氏の誕生から若き日々を描く。

    ◎初回封入特典 源氏かおり袋付き 特製しおり


  • 【目次】
    桐壺(きりつぼ)   光をまとって生まれた皇子
    帚木(ははきぎ)   雨の夜、男たちは女を語る
    空蝉(うつせみ)   拒む女、拒まぬ女
    夕顔(ゆうがお)   人の思いが人を殺める
    若紫(わかむらさき) 運命の出会い、運命の密会
    末摘花(すえつむはな)さがしあてたのは、見るも珍奇な紅い花
    紅葉賀(もみじのが) うりふたつの皇子誕生
    花宴(はなのえん)  宴の後、朧月夜に誘われて
    葵(あおい)     いのちが生まれ、いのちが消える
    賢木(さかき)    院死去、藤壺出家
    花散里(はなちるさと)五月雨の晴れ間に、花散る里を訪ねて
    須磨(すま)    光君の失墜、須磨への退居
    明石(あかし)    明石の女君、身分違いの恋
    澪標(みおつくし)  光君の秘めた子、新帝へ
    蓬生(よもぎう)   志操堅固に待つ姫君
    関屋(せきや)    空蝉と、逢坂での再会
    絵合(えあわせ)   それぞれの対決
    松風(まつかぜ)   明石の女君、いよいよ京へ
    薄雲(うすぐも)   藤壺の死と明かされる秘密
    朝顔(あさがお)   またしても真剣な恋
    少女(おとめ)    引き裂かれる幼い恋

    訳者あとがき
    解題 藤原克己
    解説 池澤夏樹

著者

角田 光代 (カクタ ミツヨ)

1967年生まれ。90年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。著書に『対岸の彼女』(直木賞)、『八日目の蝉』(中央公論文芸賞)など。『源氏物語』の現代語訳で読売文学賞受賞。

読者の声

この本に寄せられた読者の声一覧

29歳の誕生日に、自分へのプレゼントとして購入しました。20代最後の1年でこんなことをした!と言えるものがないかな、やりたいと思いつつやってないことをしたいなと思い、源氏物語を読むことにしました。
まだ上巻の途中ですが、とても読みやすく、それでいて時代の雰囲気が想像できる現代語訳だと感じます。人物関係図や和歌の訳もありがたいです。それぞれの章のあらすじを紹介した一文も素敵です。
購入したときは想像以上の厚さに怯みましたが、毎日少しずつ読んでもまだまだ続きがあり、読むごとに物語の世界が深まることが日々の楽しみになっています。 (こまき さん/29歳 女性)

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