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河出新書 -004

シンカノホウソクハホッキョクノサメガシッテイタ

進化の法則は北極のサメが知っていた

渡辺 佑基

受賞
東京

新書 新書 ● 352ページ
ISBN:978-4-309-63104-2 ● Cコード:0245
発売日:2019.02.22

定価994円(本体920円)

○在庫あり

  • サメもヒトもアザラシも、生物はなぜこんなにも多様に進化したのか――その謎を解く鍵は「体温」にあった。気鋭の生物学者が世界各地でのフィールドワークを通し、壮大なメカニズムに迫る!

    2016年、北極の深海に生息する謎の巨大ザメ、ニシオンデンザメが400年も生きることがわかり、
    科学者たちの度肝を抜いた。
    このサメはなぜ、水温ゼロ度という過酷な環境で生き延びてこられたのか?
    そして地球上の生物は、なぜこんなにも多様に進化したのか?
    睡眠時間、世代時間、寿命、1日の重み……
    世界の極地を飛び回る気鋭の生物学者が「体温」を手がかりに、
    すべての生物の生き方を決定づけるメカニズムに迫る!
    北極圏のニシオンデンザメ、南極のアデリーペンギン、オーストラリアではホホジロザメとイタチザメ、
    ロシアではバイカルアザラシに……フィールドワークにまつわるエピソードは前作以上の面白さ!
    前作『ペンギンが教えてくれた物理のはなし』で第68回毎日出版文化賞を受賞した書き手による
    待望の2作目がいよいよ刊行!
    地球上どこへでも行く、生物学者の科学冒険ノンフィクション。

    【著者について】
    渡辺佑基
    1978年生。国立極地研究所生物圏研究グループ准教授。東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了。野生動物に小型の記録計を取り付けるバイオロギングという手法を使って魚類、海鳥、海生哺乳類の生態を調べている。東京大学総長賞、山崎賞、若手科学者賞を受賞。前作『ペンギンが教えてくれた物理のはなし』は第68回毎日出版文化賞受賞、第61回青少年読書感想文全国コンクール(高等学校の部)課題図書に選出。けん玉1級。

  • ●もくじ
    はじめに

    第1章 冷たい:本当の極寒はニシオンデンザメしか知らない
    純度100パーセントの寒村/海で最も恐ろしいもの/影の主役は深海にいる/体温ゼロ度という驚異/人間は肉まんである/具が入っていない/空調に頼る現代人、午睡でしのぐ先住民/対岸は見えている/大きな鍋のお湯は冷めにくい/トカゲであってトカゲでない/適応進化はどれほど強力か/イヌイット語のラップ音楽/世界の薄気味悪い動物コンテスト/すべてきっちり無駄にならぬように/グレイビーソースはほどほどに/世界一のスローライフ/徳川家康の同級生/スペシャル・コーヒーはいかが

    第2章 熱い:アデリーペンギンが教えてくれた南極の暮らし方
    時速100メートルの船/巨大化したカブトムシ/宇宙人と交信するペンギンたち/雉を撃ちに行ってきます/ごく控えめに言って驚異的なこと/熱の伝導ーー直接吸い取ります/熱の放射ーー遠隔で作用します/赤字を出さないために/プールサイドでぶるぶる震える/どんな形でもきっちり580カロリー/ラクダという究極の恒温動物/素朴で意外なコアラの体温調節法/ペンギン、あなたは何者?/はなはだ不利な状況下にある/おちょぼ口にも意味はある/一喜一憂の初めての映像データ/秩序は一方的に乱れていく/ペンギンの見ていた世界/風変わりだけれど理にかなっている/調査後の至福のひととき

    第3章 ぬるい:ホホジロザメに学ぶ中間的な生き方
    ワライカワセミの鳴き声の下/新幹線、ジェット機、ホホジロザメ/ジョーズはロックミュージックが好き/本物のチョコレートはベルギーにしかない/ぴたりと当てはまる最高の研究素材/カツオを研究したイギリスの軍医/熱はぐるぐると回る/化け物と呼ぶにふさわしい/レベル一、レベル二、レベル三/ティラノサウルスはダチョウのように歩く/恐竜あなたは何歳?/「レベル三」の推定/進化の収斂という生物学のハイライト/スーッと自然な感じで/悲しきボトミイ/りんご味のサイダーは極上の味/地味でもなく派手でもない、ちょうどその中間/ホホジロザメが教えてくれたこと/驚きはいつも最後にやってくる

    第4章 激しい:イタチザメが見つけた生命エネルギーの法則
    巨大なドーナツ型は何のため/ツールドフランスを走るロードバイクのように/スペースシャトルを背負うボーイング機/すべては地下水脈で繫がっている/何もしなくても腹は減る/酸素とエネルギーの等価性/体重とともに増えるが体重ほどには増えない/一見もっともらしいがじつは曖昧/動物が動物として生きるペース/ジェームズ・ブラウン登場/生物はフラクタル構造をしたパイプである/あくまで経験則に過ぎない/人間もカンパチもゾウリムシも同じ/すべてを包み込む一つの数式/生物学の金字塔/大きければ大きいほどいい/からりとした晴天とうれしい予感/巨大サメの代謝量はいくら

    第5章 儚い:バイカルアザラシが語る生命時間のルール
    ロシア製の素朴なミニバン/100パーセント皆優しい/リアルで実体的な課題/アザラシという漁獲物/ウォッカには百万本のバラが似合う/休む場所のない動物たち/眠るとは? 時間とは?/このためだけに生きてきた/何かが裏で糸を引いている/生物の時間を表す式/人間にとっての一日、ニシオンデンザメにとっての一日/世界がこれほど多様なのはなぜ?/正常に機能することを心から祈る/今、たしかにそれをしている/バイカルアザラシが教えてくれたこと/究極の置いてけぼり

    おわりに:人工衛星の視点から

著者

渡辺 佑基 (ワタナベ ユウキ)

1978年生。国立極地研究所生物圏研究グループ准教授。極域に生息する大型捕食動物の生態を研究する。東京大学総長賞、山崎賞を受賞。前作『ペンギンが教えてくれた物理のはなし』は第68回毎日出版文化賞受賞。

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