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スティーヴン・キング絶賛!
摩訶不思議で奇妙、孤独で可笑しい10の物語。

単行本

オオカミショウジョタチノセイルーシーリョウ

狼少女たちの聖ルーシー寮

カレン・ラッセル

松田 青子

受賞
全国学校図書館協議会選定図書

単行本 46 ● 320ページ
ISBN:978-4-309-20654-7 ● Cコード:0097
発売日:2014.07.18

定価2,530円(本体2,300円)

○在庫あり

  • 人間に矯正させられる狼少女、ミノタウロスの父と西部を目指す少年、幽霊の見えるゴーグルで死んだ妹を捜す兄弟……。大注目作家による目も眩むほど奇妙で独創的な短篇集を、松田青子が翻訳!

    制服を着せられた狼少女たち。
    ワニとレスリングする少女。雪の宮殿を守るイエティ婦人。
    ミノタウロスは西部を目指し、海賊の子孫は雪山で歌う……。

    スティーヴン・キング絶賛!
    ファンタジー、ホラー、現実と非現実の境目を跳躍する、カレン・ラッセル初短篇集
    摩訶不思議で奇妙、孤独で可笑しい10の物語。


    ★不協和音を奏でるイメージがページから飛び出しては読者をさらう。 「タイムズ」

    ★エイミー・ベンダー、ジュディ・バドニッツ、ケリー・リンクに続く、新しい世代の書き手! 「パウエルズ・ブックス」

    ★大胆不敵なラッセル独自の作風に最高にワクワクさせられる。 「ガーディアン」

    ★目がくらむほど独創的。 「メトロ」

    ★本当に摩訶不思議で奇妙な設定! 「デイリー・メール」


    カレン・ラッセルは、明るく絶望を語ることのできる作家だ。奇想天外な設定もただ奇をてらっているのではなく、人間が持つ可笑しさや哀しさを増幅させるために選択されており、とても正しいと感じる。彼女のはじめての作品集である本書を翻訳することが叶い、心の底からうれしく思う。 ——松田青子(「訳者あとがき」より)

    著者コメント

    カレン・ラッセルより特別メッセージ!


     狼少女やワニレスラーが出てくる奇妙な物語を読んでくれて本当にありがとうございます。

     私のインスピレーションの源はおそらく、ファンタジーが主要な産業として発展している、私の故郷であるフロリダにあると言えます。ディズニー・ワールドのような巨大企業から、パロット・ジャングルやシー・ワールドといった小規模で奇妙な場所まで、フロリダにはたくさんのテーマパークがあります。子どもの頃、学校の課外授業でワニレスリングを見に行ったこともありました。海のすぐ側で育ったのですが、波は常に新しい不思議を浜辺に打ち上げ、海岸線を変化させました。素晴らしくて、奇妙な子ども時代でしたし、南フロリダで成長できたことを、とても幸運だったと思っています。
     私は子どもの頃から読書が大好きで、本の虫でした。フェアリーテールに科学の教科書や、『ジェーン・エア』、ディケンズの本、聖書、トールキンの本といった「古典」と呼ばれるものまで、とにかく何でも読みました。若い読み手の好みで言えば、手当たり次第といったところでしょう。そしてその本との日々が、今の私の作品を形作っています。  
     私の父もまた、偉大な語り手であり、とても変わった、とても可笑しな男性です。この短篇集に収められた作品の多くは家族、そして兄弟姉妹間の愛情を中心に展開します。私自身も、とても奇妙で、とても親密な家族の中で育ちました。可笑しなくらいに仲が良い兄と姉がいますし、自伝的な作品は一つもないとは言え、私自身の家族への愛情をそのあらゆる意味での複雑さのまま、引き出すようにして書いたのは確かです。
     また、イタロ・カルヴィーノ、カフカ、ボルヘス、フラナリー・オコナーといった、人間性の奇妙な側面に光を当てるためにグロテスクで幻想的な要素を用いることの多かった作家たちから、たくさんのことを学びました。

     繰り返しになりますが、このたび翻訳されたこの短篇集を読んでくれて感謝しています。登場するフロリダの少年少女たちが、日本の皆さんの頭の中に流れ着くことが本当にうれしいです。彼らに新しい家を与えてくれてありがとう! 

    カレン・ラッセル(松田青子訳)

  • アヴァ、ワニと格闘する
    オリビア探し
    夢見障害者のためのZ・Z睡眠矯正キャンプ
    星座観察者の夏休みの犯罪記録
    西に向かう子どもたちの回想録
    イエティ婦人と人工雪の宮殿
    貝殻の街
    海のうえ
    ナンバー00/422の概要
    狼少女たちの聖ルーシー寮

著者

カレン・ラッセル (ラッセル,カレン)

1981年フロリダ州生。23歳で〈ニューヨーカー〉にてデビュー。独自の世界観が絶賛される。初短篇集『狼少女たちの聖ルーシー寮』で米図書協会の注目作家に選ばれる。他に『レモン畑の吸血鬼』など。

松田 青子 (マツダ アオコ)

1979年兵庫県生まれ。作家・翻訳家。2013年『スタッキング可能』でデビュー。21年『おばちゃんたちのいるところ』で世界幻想文学大賞・短編集部門を受賞。近著に、エッセイ『自分で名付ける』。

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