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  1. 河出新書

河出新書 -043

コノサンジュウネンノショウセツゼンブ

この30年の小説、ぜんぶ

読んでしゃべって社会が見えた

高橋 源一郎

斎藤 美奈子

新書 新書 ● 360ページ
ISBN:978-4-309-63145-5 ● Cコード:0295
発売日:2021.12.27

定価1,078円(本体980円)

○在庫あり

  • 2011年から令和まで、計6回おこなわれた本をめぐる対話から、日本社会が浮かび上がる。思いもよらない解釈や、意外な作品との繋がりなど、驚きと発見に満ちた、白熱の対談集!

  • 目次

    はじめに

    第一章 震災で小説が読めなくなった
    ブック・オブ・ザ・イヤー2011

    生存にかかわるリアリズムは最強だ
    『マザーズ』金原ひとみ/『苦役列車』西村賢太/『ニコニコ時給800円』海猫沢めろん

    謎の「いい女」小説はちょっと前衛
    『きことわ』朝吹真理子/『私のいない高校』青木淳悟/『いい女vs.いい女』木下古栗/『これはペンです』円城塔

    緊急時、ヒトはクマやウマになる
    『馬たちよ、それでも光は無垢で』古川日出男/『雪の練習生』多和田葉子/『神様2011』川上弘美

    君は3・11を見こしていたのか
    『ボブ・ディラン・グレーテスト・ヒット第三集』宮沢章夫/『戦争へ、文学へ 「その後」の戦争小説論』陣野俊史/『「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか』開沼博/『災害ユートピア なぜそのとき特別な共同体が立ち上がるのか』レベッカ・ソルニット 高月園子訳

    第二章 父よ、あなたはどこに消えた!
    ブック・オブ・ザ・イヤー2012

    原発事故は終わっていない
    『阿武隈共和国独立宣言』村雲司/『むかし原発 いま炭鉱』熊谷博子/『線量計と機関銃』片山杜秀

    母と娘の確執が文学になるとき
    『冥土めぐり』鹿島田真希/『東京プリズン』赤坂真理/『母の遺産 新聞小説』水村美苗

    ここにいたのか、落ちこぼれ男たち
    『K』三木卓/『大黒島』三輪太郎/『その日東京駅五時二十五分発』西川美和

    嵐の中の、もうひとつの避難所
    『燃焼のための習作』堀江敏幸/『ウエストウイング』津村記久子/『わたしがいなかった街で』柴崎友香

    多色刷りの性と個性が未来を拓く
    『ジェントルマン』山田詠美/『奇貨』松浦理英子

    第三章 近代文学が自信をなくしてる
    ブック・オブ・ザ・イヤー2013

    母と娘の第二章はけっこう不気味
    『爪と目』藤野可織/『abさんご』黒田夏子/『なめらかで熱くて甘苦しくて』川上弘美

    巨匠にとって「晩年の様式」とは
    『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』村上春樹/『晩年様式集 イン・レイト・スタイル』大江健三郎

    マルクスも驚く「労働疎外」のいま
    『工場』小山田浩子/『スタッキング可能』松田青子

    作家が考える震災前と震災後
    『想像ラジオ』いとうせいこう/『初夏の色』橋本治

    わけがわからない「大作」の中で起きていること
    『南無ロックンロール二十一部経』古川日出男/『未明の闘争』保坂和志

    青春はあんまりだ
    『青春と変態』会田誠/『永山則夫 封印された鑑定記録』堀川惠子/『世界泥棒』桜井晴也

    第四章 そしてみんな動物になった⁉
    ブック・オブ・ザ・イヤー2014

    ステキな彼女に洗脳されて
    『死にたくなったら電話して』李龍徳/『吾輩ハ猫ニナル』横山悠太

    家こそラビリンス
    『穴』小山田浩子/『春の庭』柴崎友香

    21世紀の私小説は社会批判に向かう
    『33年後のなんとなく、クリスタル』田中康夫/『未闘病記 膠原病、「混合性結合組織病」の』笙野頼子/『知的生き方教室』中原昌也

    近代の末路を描く「核文学」
    『震災後文学論 あたらしい日本文学のために』木村朗子/『東京自叙伝』奥泉光/『アトミック・ボックス』池澤夏樹/『聖地Cs』木村友祐

    保存された記憶、または90歳の地図
    『徘徊タクシー』坂口恭平/『ラヴ・レター』小島信夫/『夢十夜 双面神ヤヌスの谷崎・三島変化』宇能鴻一郎

    第五章 文学のOSが変わった
    平成の小説を振り返る(2019)

    下り坂の30年

    今から思うと平成を予言していた
    『タイムスリップ・コンビナート』+『なにもしてない』笙野頼子/『親指Pの修業時代』+『犬身』松浦理恵子/『OUT』桐野夏生

    プロレタリア文学とプレカリアート文学
    『中原昌也 作業日誌2004→2007』中原昌也/『ポトスライムの舟』津村記久子

    異化される「私」
    『インストール』綿矢りさ/『コンビニ人間』村田沙耶香/『スタッキング可能』松田青子/『野ブタ。をプロデュース』白岩玄

    地方語と翻訳語の復権
    『先端で、さすわさされるわそらええわ』川上未映子/『告白』+『パンク侍、斬られて候』町田康/『イサの氾濫』木村友祐/『献灯使』多和田葉子/『ベルカ、吠えないのか?』古川日出男

    相対化される昭和
    『ピストルズ』阿部和重/『東京プリズン』赤坂真理/『巡礼』+『草薙の剣』橋本治/『あ・じゃ・ぱん』+『ららら科學の子』矢作俊彦/『残光』+『うるわしき日々』小島信夫

    日常のなかの戦争
    『バトル・ロワイアル』高見広春/『阿修羅ガール』舞城王太郎/『虐殺器官』伊藤計劃/『となり町戦争』三崎亜記/『わたしたちに許された特別な時間の終わり』岡田利規

    当事者として書くこと
    『バナールな現象』+『雪の階』奥泉光/『神様2011』川上弘美

    第六章 コロナ禍がやってきた
    令和の小説を読む(2021)

    セクシュアリティをめぐって
    『オーバーヒート』千葉雅也/『ポラリスが降り注ぐ夜』李琴峰

    海外に渡った女性たちの選択
    『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』+『他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ』ブレイディみかこ/『道行きや』伊藤比呂美

    SNSが身体化した社会で
    『かか』宇佐見りん

    世界に羽ばたく日本文学
    『夏物語』川上未映子/『献灯使』多和田葉子/『密やかな結晶』小川洋子/『JR上野駅公園口』柳美里/『コンビニ人間』村田沙耶香/『おばちゃんたちのいるところ』松田青子

    過去の感染症文学を読む
    『ペスト』カミュ

    コロナ文学は焦って書かなくてもいい
    『ぺストの記憶』デフォー/『感染症文学論序説 文豪たちはいかに書いたか』石井正己

    コロナ禍を描く日本文学最前線
    『旅する練習』乗代雄介/『アンソーシャルディスタンス』金原ひとみ/『貝に続く場所にて』石沢麻依

    記録を残すことの意義
    『仕事本 わたしたちの緊急事態日記』/『コロナ黙示録』海堂尊/『臨床の砦』夏川草介

    おわりに
    特別収録 ブック・オブ・ザ・イヤー2003~2010 全106作品選書一覧

著者

高橋 源一郎 (タカハシ ゲンイチロウ)

1951年生まれ。81年、『さようなら、ギャングたち』で群像新人賞長篇小説賞を受賞しデビュー。三島賞、伊藤整文学賞、谷崎潤一郎賞他各賞を受賞。近著に『一億三千万人のための『論語』教室』他多数。

斎藤 美奈子 (サイトウ ミナコ)

1956年新潟市生まれ。文芸評論家。『妊娠小説』『文章読本さん江』『紅一点論』『モダンガール論』『戦下のレシピ』『冠婚葬祭のひみつ』『名作うしろ読み』『ニッポン沈没』など多数。

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