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  1. 河出新書

河出新書 -083

デンジュテツガクノゴクイ

伝授! 哲学の極意

本質から考えるとはどういうことか

竹田 青嗣

苫野 一徳

新書 新書 ● 256ページ
ISBN:978-4-309-63187-5 ● Cコード:0210
発売日:2025.04.24

定価990円(本体900円)

○在庫あり

  • 戦争や経済格差など、現代社会の様々な難題に直面する今こそ、哲学である。表面的な思考ではなく、問題を根っこから引き抜き解決する哲学の思考法を、師弟による初の対談を通して伝授する。

    人気哲学者2人による初の師弟対談!
    いま、私たちは、かつて経験したことのない問題に直面している。
    一見、こたえの見えない問いに対して、
    「誰が考えてもそう考えるしかない」こたえを探しだす思考が、「哲学」である。
    現代を代表する哲学者の師弟である竹田青嗣と苫野一徳が、
    紀元前6世紀のタレスに始まり、現在にいたるまでリレーされてきた、哲学の歴史を振り返りながら、その極意と学び方を伝授する。

    哲学は、徹底的に問題を突きつめて考えるための
    最強のアート(技術)である。

  • 【目次】
    はじめに 苫野一徳 
    第1章 哲学をよみがえらせる
     
    哲学は瀕死の状態である/ 哲学はいかに世界を説明するか/ マルクス主義とポストモダン思想の問題/ 科学は「事実学」、哲学は「本質学」/ 「そもそも」を問う/ 私には哲学がこのように役立った/ 哲学はリレーされることで鍛えられる
    第2章 哲学の根源をたどる 
    「本質学」としての哲学の根本を探る/ 近代民主主義の根本原理としての「自由の相互承認」/ 人間は「自由」を求める/ 哲学の原理は現実を動かす/ ホッブズ「普遍戦争」の原理/ ルソー「一般意意志」の原理/ ヘーゲル「一般福祉」の原理/ 哲学史における「思考のリレー」/ 普遍的な認識はありうるか/ ソフィスト対プラトン・アリストテレス/現代まで続く対立/ カント/ ヘーゲル/ ニーチェ/ 現象学こそが答えを出す/ 意味や価値の問いを考える方法/ 人間は「価値」の世界を生きている
    第3章 何を、どこから、どのように考えるか 
    哲学は何を探究するのか?/ いま、何を問うべきか/「よく生きる」とはどういうことか/ファクト主義とその問題/ 事実から「〜すべし」は直接導けない/ 心脳一元論の誤り/ 思考の始発点としての「欲望」/「イメージ当てはめ型批判」の問題/「見えない権力」という表象/ どのような権力であれば「正当」か/「資本主義批判言説」の問題
    第4章 現代社会をどう考えるか 
    資本主義の「本質」を明らかにする/ マックス・ヴェーバー説/ 起源論と本質論/ 国家間の相互承認/ 資本主義批判の正当な根拠/ 資本主義に代わる思想を考えるなら
    第5章 未来社会をどう作るか 
    資本主義が抱える問題の本質/ グローバル化によって生じる問題への向き合い方/ 気候問題から考えてみる/ 人口問題の考え方/ 民主主義はもう終わり?/「世界政府」は可能か?/ 問題を明確にし、ともに考える
    第6章 哲学をどう始めるか 
    哲学の始め方/ 古典を時代順に読んでいく/ お気に入りの哲学者を見つける/ 本質観取の哲学対話/ 学校教育の中で
    おわりに 竹田青嗣

著者

竹田 青嗣 (タケダ セイジ)

1947年大阪府生まれ。哲学者。早稲田大学名誉教授。著書に『哲学とは何か』『欲望論(全2巻)』『超解読!はじめてのフッサール『現象学の理念』』『自分を知るための哲学入門』『現象学入門』など多数。

苫野 一徳 (トマノ イットク)

1980年生まれ。専門は哲学、教育学。熊本大学教育学部准教授。著書に『教育の力』(講談社現代新書)『どのような教育が「よい」教育か』(講談社選書メチエ)『勉強するのは何のため?』(日本評論社)他多数。

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