読者の声 最新一覧
ご投稿いただいた最新の読者の声をご紹介しています。
東京ディストピア日記
桜庭 一樹 著
★2021.08.21 ずっと気になっていた作家さんでしたが、ちょっと怖いかなあと手に取ってはもどしをくり返していましたが、コロナ禍の東京で作家さんはどうやって暮らしていたのか、どんなことを思っていたのか気になって一心不乱に読みました。その後、東京で就職した娘の本棚から、桜庭さんのたくさんの本を見つけそれも読みました。みんな面白いです。2021夏は桜庭一樹一色です。このあとの日記も読みたいです。楽しみにしています。感染拡大がさらにひどくなった東京でさぞ大変だろうなあ、そのなかでどうしているんだろうなあ、自分の娘たちのことを考えたり、私も学生時代は東京ですごしたので、また行きたくなりました。早くコロナが終わると良いなあ、本当に良い本と出会えました。感謝感謝です。さて、もう一回読もう!
日航123便墜落 疑惑のはじまり
青山 透子 著
★2021.08.21 青山透子氏の著書はすべて読んでいます。この文庫本の元本の単行本ももちろん読んでいます。忘れていた内容も多く、怒りと悲しみを新たにしました。私は高校、予備校、大学の同級生を失いました。彼は大坂の病院に勤める30歳の青年外科医でした。東京に研修に行き、伊丹空港で待つ婚約者と会うために123便の2階席に乗ったのでした。自宅に線香をあげに行った時に、彼の母親が「飛行機で行き来せんと、新幹線にしたら、事故がこわい」とたしなめると、「乗るのはジャンボじゃけん、絶対大丈夫」と言っていたと話されていました。単独機で世界最悪の事故ですから、日本政府には、すべての情報を開示する責任があると思います。このコロナ禍の時代、青山氏の誠実さと勇気にすがすがしさを覚えます。この本が一人でも多くの人に読まれることを望みます。
アフガニスタン史
前田 耕作/山根 聡 著
★2021.08.17 8月16日、タリバンが20ねんぶりに政権を奪還しました。
「なぜ、タリバンは再び権力を握ったのか。これから何を行うのか」との声が上がっています。
アフガニスタンの歴史を知らないと理解できません。
アフガニスタンに対する関心が高まっている今、品切れとなっている本書の復刊を強く望みます。
努力する人は報われない
菅原 圭 著
★2021.08.13 夏休みの課題で読書感想文が出てたので本屋さんに行った時、この本めっちゃ面白そうって思って購入しました。なんか、私が思ってた努力の仕方と違ってまた新しい視点から見ることが出来てあ、そういう考え方もあるんや〜なんておもいながら読んでました。私はこの本の中で1章が1番好きです。努力しても結果がそれなりの結果ではなかったりと努力に対して悩んでいた頃もあったのでなんか読み終わった後スッキリした気になって皆にこれ読んでもらいたいなって思いました。読書感想文をきっかけにこの本に出会えて良かったです!!
日航123便 墜落の新事実
青山 透子 著
★2021.08.13 青山さんの関連本が出版され、
一読した時の衝撃!
こんな事があっていいのか!
遺族の方々の無念はいかばかりか…
国あげての隠蔽、残念でなりません。
幻の弦楽器 ヴィオラ・アルタを追い求めて
平野 真敏 著
★2021.08.11 クラシックギターをアマチュアで弾いているものです。音楽の勉強の啓発になればと思い購入しました。感想は「とても感動した」とまず言いたいと思います。楽器との出会い、そしてそれに繋がる人たちとの深い想いが、読んでいる私に伝わり、喜びを与えてくださいました。ヴィオラ・アルタの音色が途絶えず、響き続けることを願ってやみません。Youtubeで2011年のクロアチアの演奏が上がっていますが、素晴らしい音で、著者が人生を賭けたことがわかります。第二次世界大戦でこの音色が、ドイツらしさとともに葬りさられたことは悲しみを覚えます。しかし今見直されてくるならば、善いもの、そしてその心は復活すると、力づけられます。8月ですので、日本のために第二次世界大戦を戦った人たちの名誉、そして日本を大切に思う心も、善い意味で復活してほしいと願います。
科学を語るとはどういうことか
須藤 靖/伊勢田 哲治 著
★2021.07.30 須藤さんと伊勢田さんのとくに因果関係に関する見解の相違が興味深かった。今後とも本書のような書籍を出版してもらいたい。
感傷的な午後の珈琲
小池 真理子 著
★2021.07.27 私も毎日ごはんを作る時、「あ~、めんどうくさい、いやだ。なんで私ばっかり」といつも思います。
私は毎日買い物には行きません。休日にまとめ買いをして、冷蔵庫をフルに使い、冷凍庫には、きのこや旬の野菜、肉類、魚など小分けにして、下ごしらえをして入れてあります。今日は何を作ろうかと考え、冷凍庫から冷蔵庫に移し替えて解凍し、それを使って毎日、きのこスープや炒め物、ポトフやビーフシチューなどの簡単な煮込みを、調味料を計ったりしないで適当に「めんどくさい」と思いながら作っています。
そして、夕食に料理に合ったお酒をちょっと飲むとあなたと同じ私も、「ああ、おいしい、やっぱり自分で作ったものが一番。私って天才かも」と思うのです。そして、夫や娘に「そう思わない?」と言い、無理にも同意を得、満足してまた、翌日も「あ~、めんどくさい。いやだ。なんで私ばっかり」と思いながら、台所に立っています。
一日一考 日本の政治
原 武史 著
★2021.07.26 思想の左右を問わず幅広い人物選定と著者の端的なコメントはお見事。企画力に感嘆。
加えて、著者の専門領域である政治思想史の中にお得意分野の天皇と鉄道を見事に織り交ぜています。鉄道に関してはご本人は「テツ」ではないとおっしゃっていますが、社会的に認知されてきた「テツ」の奥深さ(ex明治に始まる鉄道網はお召列車の運行に定時運行に重きを置き、当初まず東北方面に延びたことから、海路が残っていた九州に比べ時計屋の数が福島、山形で100件ほどあった頃に宮崎では0だった等)他誌で述べられているようなことを大いに描く作品を期待しております。
時刻表2万キロという大ベストセラーを出した河出書房新社の更なるご活躍を心から祈念申し上げます。
安野 司 拝
にぎやかな悪夢
高橋 葉介 著
★2021.07.19 お値段以上の満足度で素晴らしいです。
高橋葉介先生の世界は恐ろしくて耽美で最高です。
これからしばらくはこの画集を眺めて高橋葉介沼にうっとり浸かっていたいと思います。
日航123便墜落 疑惑のはじまり
青山 透子 著
★2021.07.18 著者の新作から読みはじめたので、第一弾である本作は物足りなく感じます。
しかし、この本をきっかけに新情報が集まり、事故が未曾有の事件へと様変わりしました。
日航は、無修正のボイスレコーダーを公開するべきです。
総特集 大和和紀
大和 和紀 著
★2021.07.14 7月14日本日、発売日に買わせていただきました。本ムックが発刊されることを知ったときはとても嬉しく、思わず小躍りしてしまったくらいです。特別収録作品が2作(デビュー作まで!)もあること、私が一番好きな大和和紀作品『モンシェリCoCo』もちゃんと取り上げられていること等々、嬉しいことづくめの一冊でした。私にとって正に「モンシェリ」(愛おしく、大切な人)な一冊になりそうです。今夜はアニメ『モンシェリCoCo』の主題歌を聴いてから眠りに就くことにします。
文藝 2021年秋季号
★2021.07.08 遠野遥さんの『教育』
とってもいい意味で
置いてけぼりにされた気分。
読んでる途中も読み終えてからも
気持ちがふらふら落ち着かない。
主人公がとても真っすぐで
真っすぐすぎるからこそ
次第に違和感を抱いてしまった。
読み終えた後、そのことが哀しかった。
どんどん哀しくなってしまった。
真っすぐでやさしい主人公は
とてもとても魅力的だったから。
フランドルの四季暦
マリ・ゲヴェルス 著 宮林 寛 訳
★2021.07.07 自然へのまなざしが細やかでうっとりするような四季折々の描写、それを見事に綴る言葉との出会いも濃密な文学的な喜びを与えてくれます。いつでも手に取れる棚に置き、あたらしい月になると思い出して取り出し、同じ月の章を繰り返し読むのを季節の喜びのひとつにしてまいりました。大野八生さんの表紙や挿絵も本の魅力をさらに高めています。贈り物に喜ばれることも多いので、現在書店で手に入らないことが残念でなりません。なるべく早く重版されることを切に願っております。
挑発する少女小説
斎藤 美奈子 著
★2021.07.05 あとがきで斎藤美奈子さんはこうお書きになっています。(本書で取り上げられた9冊の少女小説を)「前略)男性の友人知人に尋ねると、これまた100パーセントに近い確率で『一冊も読んだことがないです。ハハハ』という反応でした」「少女小説的な世界観がフィットする男の子だって、きっといたはずなのにね」(267ページ)。斎藤さんに伝えたいです。「いますよ、ここにいますよ。それは、私です。私は、子ども時代、9冊のうち、8冊読みました。特に『あしながおじさん』が大好きです!」と。そう大声で斎藤さんに伝えたいです。斎藤さんの著書が大好きで、昔からいろいろ読んでいますが、本書は、本当に本当に、とても良かったです! そう思ったことも、斎藤さんに伝えられたらいいのですが。
アニマ
ワジディ・ムアワッド 著 大島 ゆい 訳
★2021.06.26 架空の痛みを伴う辛い描写もありますが、表現に用いられる言葉が面白いです。目で追いたくなる文章しか書いてありません。
過去に読んだ戯曲は口の悪い少女が主人公で、ト書きもないものでした。アニマでは地の文とその翻訳の楽しさが嬉しいです。普段は物語の核を吸い出せたらそれで構わないと思いがちで、それが映画でもドラマでも本でも何でも良いような気がしていました。
多言語の翻訳の大変さは想像がつきませんが、日本語に翻訳・出版してくださってありがとうございます。
黒の服飾史
徳井 淑子 著
★2021.06.15 西洋人の色についての考え方が、宗教や古代からのイメージから成り立っていることがわかり興味深かったです。また、当時の人の服を図によってみながら本を読み進めて行けたので理解しやすかったです。
消滅世界
村田 沙耶香 著
★2021.06.02 少しオタク気質な私には、
前半部は共感できる内容でした。
2次元と3次元の恋がどう違うのか、
ただ触れることが出来ないだけで、
思いの深さは変わらないはずと
私も思います。
だから一緒に恋としてカウントする主人公の気持ちに寄り添いながら、静かに読めました。
マスターベーションの概念も、
ひとりよがりなセックスなら
マスターベーションと何にもかわらない。
自分の子供が欲しい気持ち、
他者を必要とする思いにしても、
結局のところ自己愛でしかないのかなあって思ったりして。
ただ最後の実験都市の部分は、
かなり気持ち悪かったです。
いつかセックスするおかあさんは、
自分の子と近親相姦してしまいそうで吐き気がしました。
でも自己愛の行き着く先はそこなんでしょうね。
そもそも植物とは何か
フロランス・ビュルガ 著 田中 裕子 訳
★2021.06.02 高校生物教師です。植物という生物、生命、存在を人間がどのように認識し、理解してきたか、興味津々たる思いで読了しました。高校「生物基礎」の導入の部分では生物の共通性と多様性や、生物の特徴を取り扱います。生物の進化や系統、定義を取り扱うの意で、「生命」とは、も勿論話題になります。科目のワクワク感を醸成するのに、自分自身にとっても面白い本でした。生徒には用語が難しすぎるので紹介にとどめましたが。
「死にたい」「消えたい」と思ったことがあるあなたへ
河出書房新社 編
★2021.05.23 自分もそう思っています