読者の声 最新一覧

ご投稿いただいた最新の読者の声をご紹介しています。

投稿のしかた

音楽は絶望に寄り添う

音楽は絶望に寄り添う

 

スティーブン・ジョンソン 著 吉成 真由美 訳

★2022.11.02   『音楽が持つ不思議な力』

訳者あとがきの
“音楽がこれほど大きな影響力を人々の心に与える事が出来るのか”という純粋な驚きがある。


の通り、私自身ピアノレッスナーを仕事としているだけに、あらためて、その音楽に携わっているという喜びと、一種の責任を感じました。

BBC音楽番組プロデューサーである著者自身が、双極性障害に苦しみながら、何故かショスタコービッチの音楽に強く惹かれてゆく。

それは、作曲者も、スターリンの独裁政治の強い圧力のもと、深刻な鬱状態にあり、その捌け口を巧妙な技法で曲の中に織り込んであり、その曲を聴く事で著者が深く、共感と心の平静さを取り戻していったからです。

現状、日本はコロナ禍の孤独に加え、経済的事情から、精神的不調者が急増しています。

メンタル系セラピスト要因の充実とともに、
音楽療法のもっと積極的取り入れも必要だと思いました。

フロイトの燃える少年の夢

フロイトの燃える少年の夢

 

森泉 岳土 著

★2022.11.02   ものすごく不思議な読み心地の本でした。
夢によって自分が連れていかれる階層が違うように感じ、音が聞こえないほど集中できたもの(ウルフの夢)、なんとなくふつふつとした違和感があって読み進められず何度も同じ個所を読んだり(ヘッセの夢)しました。
これ一冊がつかみきれない夢そのもののようで、読み終えてしばらく頭がきちんと動いていない気がしました。
こういう本をまた読みたいです。

もう行かなくては

もう行かなくては

 

イーユン・リー 著 篠森 ゆりこ 訳

★2022.10.31   ローランドとの子どもである最愛の娘ルーシーの若過ぎる死の、その影を追いかけるように綴られていくリリアの言葉、胸の内。随所に静かに核心をつく言葉にハッとしたり、世界を捉える視点、俯瞰してこの世界を見る眼差しに深い洞察力と冷静さを感じました。
意志の力で支えて、奮い立たせて自分を守る。リリアが流さなかった涙を想うと、時折僅かな隙間から顔を出す、強さと儚さが紙一重のようなリリアの声に、胸を掴まれ泣きたくなりました。哀しみを背負う強さ、人生の最後の道も気丈に歩む姿に感服しました。イーユン•リーさんの感性、筆致の凄さを毎回思い知り、更新されていきます。

僕の樹には誰もいない

僕の樹には誰もいない

 

松村 雄策 著

★2022.10.26   2022年10月26日、書店員である私は、お店に入荷した本書を見て、「このタイトルが、ビートルズの曲の詞から取られていることにすぐ気付く書店員は、全国に何人ぐらいいるだろう」と、ふと思いました。松村雄策さんの本をすべて買って来た私は、天国の松村さんにこう言いたいです。「誰もいないなんて、絶対にない。沢山いるはずですよ」と。最終ページにあった、松村さんのお子さんたちの言葉に泣かされました。私にとって、永遠に大切にしておきたい本です。

母ではなくて、親になる

母ではなくて、親になる

 

山崎 ナオコーラ 著

★2022.10.16   第二子の育休中に、1万円選書に当選し、届いた本の1冊に「母ではなくて、親になる」がありました。元々、山崎ナオコーラさんの著書は拝読していたので、ワクワクしながら手に取りました。

内容がまさに今の自分の生活と重なる事もあり、エッセイの面白さを再発見しました。共感したり、そうでなかったり、そして何より、「あぁ〜言葉に出来なかったあの時の感情は、まさにこの表現だわ」と、育児でモヤモヤしていた事が言語化される爽快さを感じました。
これまでエッセイというジャンルはあまり手に取ってこなかったったので、自分の気持ちを文字にしてくれる、エッセイの醍醐味を教えてくれた1冊となりました。

「山崎さん、えっ?そこ⁈」とつっこみたくなくる一文も所々あり、人の家の育児事情を覗き見しているような楽しさもあり、生後2ヶ月の子が寝るとすぐに本を手に取り、一気に読んでしまいました。

スピン/spin

スピン/spin

 

★2022.10.10    私が手に取ったきっかけは、斉藤壮馬さんが初小説を書くと聞いたからです。そして私は月に何冊もの本を読む本好きなので、たくさんの作家さんの物語を読んでみたいと思ったのも1つの理由です。330円という学生に優しいところもいいと思いました。
 中身は思っていた以上に面白くて、作家さんの色が出ているなととても感じました。今後のスピンもぜひ手に取って、またたくさんの物語を読んでいきたいなと思います!

スピン/spin

スピン/spin

 

★2022.10.09   私は元々本を読むのが好きだったこと、斉藤壮馬さんのいさなを読みたかったことがきっかけで、スピンを購入させて頂きました。いさな や、斉藤壮馬さんのエッセイは勿論のこと、どの方の物語もエッセイも評論文もすごく面白かったです!個性豊かな作家の方々の作品に浸れてとっても幸せでした!続きが楽しみで次号が待ちきれません!
2026年には私は順調に行けば大学3回生です。その時に読んで感じることと、今感じることは全く違うと思いますので、終わりが寂しいようで楽しみです。

初恋の悪魔 1

初恋の悪魔 1

 

坂元 裕二 著

★2022.10.03   初回は取っつきにくかったのですが、我慢して第2話・第3話と視聴し続けているうち、いつの間にか、すっかり嵌ってしまいました。本ドラマも、紛うこと無き坂元ワールドですね。ブルーレイが出る前に物語を反芻しておこうと、本書を買い求めました。坂元裕二さんの珠玉のごとき言葉群を、じっくり味わっているところです。11月発売予定の第2巻も、早速予約させていただきました。

スピン/spin

スピン/spin

 

★2022.10.02   斉藤壮馬さんの小説とエッセイが目当てで買いました。もちろん良かったですがそれだけではなく雑誌自体も面白くて読んでいてあっという間に時間が過ぎていました。病院の待ち時間に読んでいます。

ポータブル・フォークナー

ポータブル・フォークナー

 

ウィリアム・フォークナー 著 マルカム・カウリー 編 池澤 夏樹/小野 正嗣/桐山 大介/柴田 元幸 訳

★2022.10.02   2015年に発表された「創業130周年記念出版刊行予定リスト」で刊行の企画を知って以来ずっと待っていました。半分諦めていましたが本書を手に取ることができることがただただ嬉しいです。

スピン/spin

スピン/spin

 

★2022.09.30   この本の匂いがとても好きです。紙の材質も好きです。

チコちゃんと学ぶ チコっと論語

チコちゃんと学ぶ チコっと論語

 

NHK「チコちゃんに叱られる!」制作班 制作協力 山口 謠司 監修

★2022.09.30   とてもよくわかりました
頭に残りました。

いぬ

いぬ

 

ショーン・タン 著 岸本 佐知子 訳

★2022.09.27   愛犬を亡くして落ち込んでいる私に友達が贈ってくれました。先に旅立った愛犬と飼い主が次の世でなかなか出会えない場面が続き、胸が締め付けられそうでした。 また一緒に新しい世界で元気に前に進んでいく二人を見て、涙が止まらなくなりました。
犬に限らず、親しい人を亡くした方にもお勧めです。
いつか、必ずまた出会えるという期待を持って、毎日を大切に過ごしていけそうです。

橋の上で

橋の上で

 

湯本 香樹実 文 酒井 駒子 絵

★2022.09.18   酒井さんの本は大好きですので 何も考えず予備知識もいれずに購入しました。
読み終えて、心が良い感じでジンジンしました。

今まで、踏ん張り生きてきました。
色々経験して、『死なない選択』をしながら‥ 
傷ついた言葉 出来事を 流しながら‥生きてきました。
今は 可愛い可愛い宝物の孫達と絵本を味わっています。
それでも この歳になっても昼間の音がからだのなかでいつまでも響くこともあります。
わたしの水辺がたしかにある!光が差し込みました。

早速孫達にも プレゼントしました。「ずっとこの本をそばに置いていてね。』と思います。

高橋英夫著作集 テオリア8 読書随想

高橋英夫著作集 テオリア8 読書随想

 

高橋 英夫 著

★2022.08.26    高橋英夫さんの著作集が無事に完結したことを、たいへん嬉しく思っております。全巻にbookjacketをかけ、大切にしております。
 毎日、あちらこちら、少しずつ読み進めながら、至福の時間を過ごしております。 
 今まで、どこの出版社も手がけていなかったのが不思議なくらいですが、貴社のおかげで、貴重な文章の数々が、まとまった形で、後世に伝えられていくことができるようになりました。 
 改めて深く御礼申し上げます。

みんなケンジを好きになる

みんなケンジを好きになる

 

土肥 美帆 著

★2022.08.25   今巷で話題のケンジの写真集を楽しみに待ってました!初めて見た時から泣けてくるくらいに癒されて、頑張っていこう!という気持ちになれました。
ケンジの周りの猫ちゃんや飼い主さんの関係もよく分かりこれからのケンジ達もすごく楽しみです!
これは小さなお子さんのいる家庭や学校の図書館に置いて頂だけたら嬉しいと思ってます。
写真家の土肥さんの温かな優しさあふれるこの写真集は絶対におすすめです!多くの人達に見て頂きたいですね。、

スガリさんの感想文はいつだって斜め上

スガリさんの感想文はいつだって斜め上

 

平田 駒 著

★2022.08.24   本文はもちろん、直山先生やスガリさんやほかの登場人物たちも個性があってとても面白かったです!

ジュリアン・バトラーの真実の生涯

ジュリアン・バトラーの真実の生涯

 

川本 直 著

★2022.08.23   「まだその手が残っていたか」
つい声に出してしまいました。あらゆる小説を読んで参りましたが、このような見せ(魅せ)方もあるのですね。
流行りではありますが、読み手により立体的な印象を与える作品の中では際立って面白いです。ご馳走様でしたと丁寧に箸を置きたくなりました。

ジュリアン・バトラーの真実の生涯

ジュリアン・バトラーの真実の生涯

 

川本 直 著

★2022.08.16   1ページ目を開き読んだ瞬間から文体そのものに魅了されゆっくり文章を楽しみながらも
一気読みする驚きの体験!
その体験を可能にするのは全編に渡る香り高い文章。
その文章を運動させながら20世紀米文学の現実にフィクションを交え、当時の米文学界を彩った人物たちを周りにその中心をジュリアンバトラーが思うがままに生きようとする。
何が嘘で何が本当かわからない現実とフィクションが入り乱れる、センス爆発の小説。

スガリさんの感想文はいつだって斜め上

スガリさんの感想文はいつだって斜め上

 

平田 駒 著

★2022.08.14   読書感想文が自分で描きたくなる本です。
小学生の時に出会っていれば、長期休みの読書感想文が憂鬱にならずに済んだと思います。
読書感想文って何から書き出したらいいか、あんまり教えてくれない印象でした。この作品に出会って、読書感想文は自由でいいんだと思わせられます。

将来、自分の子供ができたら、読んでもらってから、共通の作品に対して、読書感想文を書き合えたらな。。。って思わせてくれた、そんな一冊でした。