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  1. ノンフィクション

単行本

クモヲサガス

くもをさがす

西 加奈子

受賞
書店員が選ぶノンフィクション大賞オールタイムベスト2023 / 全国学校図書館協議会選定図書

単行本 46変形 ● 256ページ
ISBN:978-4-309-03101-9 ● Cコード:0095
発売日:2023.04.19

定価1,540円(本体1,400円)

○在庫あり

  • カナダで、がんになった。「私は弱い。徹底的に弱い」。でも――あなたに、これを読んでほしいと思った。祈りと決意に満ちた著者初のノンフィクション。

    29万部突破! ついに3冠!
    ・第75回読売文学賞(随筆・紀行賞)
    ・書店員が選ぶノンフィクション大賞 オールタイムベスト2023
    ・ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 第1位(ノンフィクション部門)

    NHK「あさイチ」、テレビ朝日「アメトーーク!」、TBS系「王様のブランチ」日本テレビ系「news every.」他続々メディアで紹介!

    カナダでがんになった。
    あなたに、これを読んでほしいと思った。


    これは、たったひとりの「あなた」への物語ーー
    祈りと決意に満ちた、西加奈子初のノンフィクション

    『くもをさがす』は、2021年コロナ禍の最中、滞在先のカナダで浸潤性乳管がんを宣告された著者が、乳がん発覚から治療を終えるまでの約8 ヶ月間を克明に描いたノンフィクション作品。
    カナダでの闘病中に抱いた病、治療への恐怖と絶望、家族や友人たちへの溢れる思いと、時折訪れる幸福と歓喜の瞬間――。
    切なく、時に可笑しい、「あなた」に向けて綴られた、誰もが心を揺さぶられる傑作です。

    ●『くもをさがす』へ寄せられた声
    思い通りにならないことと、幸せでいることは同時に成り立つと改めて教わったよう。
    ――ジェーン・スーさん(コラムニスト)

    読みながらずっと泣きそうで、でも一滴も泣かなかった。そこにはあまりにもまっすぐな精神と肉体と視線があって、私はその神々しさにただ圧倒され続けていた。
    西さんの生きる世界に生きて
    いるだけで、彼女と出会う前から、私はずっと救われていたに違いない。
    ――金原ひとみさん(作家)

    剥き出しなのにつややかで、奪われているわけじゃなくて与えられているものを知らせてくれて、眩しかったです。関西弁のカナダ人たちも最高でした。
    ――ヒコロヒーさん(お笑い芸人)

    読み終わり、静かに本を閉じても心がわさわさと迷う。
    がんの闘病記という枠にはとてもおさまらず、目指す先はまったく別にあることに気づかされた一冊。幸せいっぱいのときに、それを失う恐怖心が同時に存在するパラドックスに気づくと、上手くいったとしてもイマイチでも、自分なりに納得できる瞬間の積み重ねが人生なのだとあらためて知る。
    ――高尾美穂さん(産婦人科医)


    ●『くもをさがす』読者は必読!
    西加奈子の掌編「Crazy In Love」
    (『私小説』金原ひとみ編著/河出書房新社刊 収録)

    「Crazy In Love」は、「文藝」2022年秋季号、金原ひとみ責任編集「私小説」特集へ寄稿された、『くもをさがす』でも特に印象に残るエピソードを基に描かれた、切実さとユーモアが入り混じる掌編小説です。
    同特集を新たに編み直し、2023年2月に刊行された単行本『私小説』収録の本作は『くもをさがす』読者必読です!

著者

西 加奈子 (ニシ カナコ)

77年生まれ。 2004年に『あおい』でデビュー。 07年『通天閣』で織田作之助賞、 13年『ふくわらい』で河合隼雄物語賞、15年に『サラバ!』で直木賞を受賞。 他著書に『ふる』『i』『夜が明ける』等

読者の声

この本に寄せられた読者の声一覧

はじめまして
この本は、私が高熱でなかなか退院できずにいたとき、友人が持ってきてくれました。
去年の9月に卵巣がんの告知を受け、ステージ4bで手術、抗がん剤治療中になります。
免疫力が落ちて、感染し今は抗がん剤を一時やめざるをえない状況です。

本を読み進めるにつれて、驚くことばかり
西さんのお誕生日は私と1日違い
バンクーバーに住んでいたこと。
子育てしていたこと。
母の名が同じだったこと。
何か運命を感じました。
バンクーバーの印象は私とは違った印象でしたが、よくも悪くもやはり自分できり開いていくものだと思いました。
西さんの考え方や周囲の人たちとの関係、感謝。
共感と感心を致しました。
これからつきまとってくるであろう再発に対しても心の持ちよう
勇ましく楽しく歩んで行こうと思いました!

(めぐ さん/47歳 女性)

西さんの新刊だ!と読み進めてる途中私にも西さんと同じ癌が見つかりました。神様に世の中の端っこへ、静かにおかれてしまったような気持ちになり、病気になってしまった自分のことが、許せなく嫌になったしまいました。でも、
読み進めていくうちに、手術、再建、治療の不安が解消されていきました。また、世の中に戻って来れたような気持ちでした。再建はしない選択を自分で決め、全摘の傷跡もがんばった証としてかっこいい自分と思えるようになりました。それでも、気持ちがもたなくなった時、読み返して元気をもらっています。
西さん、ありがとうございます! (オガワカコ さん/50歳 女性)

忘れられない一冊になった。
闘病のことだけではなく、様々なことが書かれていて、そのどれもが心に残る。
なぜか看護士は全員関西弁なのも深刻になりすぎなくてよい気がした。
周囲の人々がみな優しい人ばかりで、人に恵まれているな、と思ったが、それはきっと本人の受け止め方と描き方による部分もあるのだろう。良い面を受け、それを引き出せる、というか。本人の人柄の良さが垣間見えた気がした。
手元に残して、時折読み返したくなる本。 (ゆか さん/ 女性)

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