読者の声 最新一覧
ご投稿いただいた最新の読者の声をご紹介しています。
世界の見方が変わる「数学」入門
桜井 進 著
★2015.03.11 短編小説のように始まり、この先どのような物語が待っているのか?とドキドキしながら読み進められました。
特に興味深かったのは、「集合」の先の物語です。少し難しいと感じる部分もありましたが、丁寧に読んでいくと今の私たちの生活に「集合」がどのように関わっているのかが、よくわかりました。
また、本書には少年時代の著者のエピソードも織り込まれており、その「自ら課題を見つけて、それを解決するための思考力、行動力」には目を見はるものがあります。
「おわりに」にも数学の雑学本とは一線を画する重要なことが書かれていました。
私も背中を押され、新たな一歩を踏み出すことができました。ありがとうございました。
銀の船と青い海
萩尾 望都 著
★2015.03.06 文庫版のご刊行おめでとうございます!
文庫本は小さくてどうかなと思いましたが、よみものの部分の字がだいぶ大きいので読みやすくてとても助かります。再読した「賞子の作文」に、本当はこうだったのにという切実で静かな思いがひしひし伝わって胸にジンときました。イラストポエム「さなぎ」にはドキッとして呆然としました。この絵!こんなにも透明な言葉を紡げるなんて…。「少女ろまん」はどうしても小ささが気になりますが綺麗な状態で読めるのは本当にありがたいです。そして坂田靖子さんの解説すばらしいです。原画展にてこの生原画を観られると思うと今からドキドキしています。
111歳、いつでも今から
後藤 はつの 著
★2015.03.05 表紙になっているはつのさんのお写真がとにかくおしゃれで美しい!
111歳はこんなに美しい姿で迎えることもできるのだとイメージが一新されました。
本を開いてみると、はつのさんの彩り豊かな絵が目に飛び込んできました。
子どものころの思い出を描かれたと新聞で読みましたが、楽しそうな声が聞こえてきそうな素敵な絵がたくさん。
さらに、本文を拝読して「はつのさんのこだわり」に感服いたしました。
着物の柄一つにしてもあいまいなところはご自身で資料で調べた上で描かれているとのこと。
「自分に手抜きをしない」
「どこででも、いつからでも学べる」
はつのさんの生き方から学ばせていただきました。
これからは、
「やればできないことはないのよ」
と自分に声をかけて生きていきます。
私の「これからを支える一冊」を届けていただきありがとうございました。
世界の見方が変わる「数学」入門
桜井 進 著
★2015.02.21 私は光学機構の設計技術者として人生を過ごしてきました。その経験を著作に綴っている昨今です。過日、図書館で「数学入門」を見ました。江戸時代、和算の状況が実感でき、今まで懸命に探していた情報が初めて得られました。昔の大学では教わらなかった「集合」も実効的に記述され、改めて勉強したいです。著者の桜井様には感謝感激です。「14歳の・・・」といわずに、成人向けに大判の本に編集なさると貴重な作品になりますね。
33年後のなんとなく、クリスタル
田中 康夫 著
★2015.02.15 康男節復活♪
あの頃キラキラしてるひと
今も健在です♪
途中下車
北村 森 著
★2014.12.26 15年程前、当時の上司がパニック障害になりました。その頃の私はパニック障害の知識がなく彼女を理解しようという努力もしませんでした。配置替えがあり一緒に仕事をすることがなくなりましたが、しばらくして彼女は会社を去りました。あの時なぜ私は無関心だったのか。むしろ無責任だと心の底で思っていました。病気になるのは、本人だけの問題でなく、周りの環境が大きく関係していることに、気づかされました。大企業と呼ばれる会社にいますが、会社のとった対応も彼女を大切に思っているものでは決してなく、問題に向き合っていません。心の病気が激しく増えているのは、一人一人の意識の欠如や見て見ぬふりをする企業側にも問題の温床があるのではないかと感じました。あの時、なぜ彼女の力になれなかったか、悔やまれてなりません。素敵な作品でした。多くの方に知ってもらいたいです。
新・何がなんでも作家になりたい!
鈴木 輝一郎 著
★2014.11.17 「なにがなんでも作家になりたい!」インパクトのあるこのタイトルに惹かれて手に取ったのが鈴木輝一郎との出会いでした。
抱腹絶倒、軽妙なギャグ、それでいて背筋も凍るような業界の裏話、それらを絶妙な加減で混ぜ込んだ本でした。
新人賞を取るという目的よりは、「取った後」「新人賞が射程圏内に入った」人向けに書かれていますが、リアルです。
あれから十一年も経つと、いろいろ業界も変化があるようです。しかし、作家を志す人間に取って必携の書であることはまちがいありません。
何がなんでも新人賞獲らせます!
鈴木 輝一郎 著
★2014.11.10 著者です。
誇張ではありません。本書の通りやれば必ずプロデビューできます──というか、させてきました。
前著「作家になりたい~」刊行の際、要望の多かった、
『新人賞が受賞できる小説の書き方実務編』
です。
「行き詰まらない小説の書き方」「複式履歴書法」「ストーリー優先法」などの執筆実務のほか、投稿後の「中間発表までの過ごし方」「予選落ちしたら」「最終選考に残ったらすること」、そして「1万枚の法則」にいたるまで、
『新人賞を受賞するための小説の書き方』に特化した小説の書き方本です。
鈴木輝一郎小説講座は全国屈指のプロデビュー率を誇っていますが、それは決してマグレではありません。
ムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソン
トゥーラ・カルヤライネン 著 セルボ 貴子/五十嵐 淳 訳
★2014.10.20 ム-ミンは、小さいときからの大好きな物語。温かく、どこか懐かしい。誰もがそのム-ミンの姿を見るとほんわかと優しい気持ちになれる不思議なム-ミンの世界。
そのふんわりとした物語とは想像がつかないほどの、ト-べ.ヤンソンの人生。戦下の中、様々な恋愛、芸術に向き合ってきた波乱に満ちた人生。
この本を読んだあとで、もう一度フィンランドに旅をし、美術館を訪ね、作者の絵画を見て歩きたい。本にはたくさんの絵が入っていてとても美しいものばかりである。そして作者を思いながらム-ミンの物語を読み直してみたくなる永久保存版ともいえる素晴らしい一冊でした。
五十嵐大介
五十嵐 大介 著
★2014.09.13 店頭でぱっと表紙が目に付いたところ、五十嵐先生の特集本でしたので、すぐに購入させていただきました。
インタビューや対談から、五十嵐大介という人物が何を見ているのか、なにか掴めたような気がします。
発想の源泉となるスケッチや、未収録の作品、寄稿の数々と盛りだくさんの内容に、じっくりと時間をかけて読み込ませていただきました。
とても満足で、お気に入りの一冊になりそうです。
HOSONO百景
細野 晴臣 著 中矢 俊一郎 編
★2014.08.15 日本のポップスの中心にいたミュージシャンの周りにはどのような音楽と風景があり、彼がそれらをどのように咀嚼して音楽を創作してきたのかがわかる、アーチストとして理想的な自叙伝。
凪渡り及びその他の短篇
高浜 寛 著
★2014.07.26 穂村さんのセレクトの中に「凪渡り」がありました。余りの孤独の深さに声を失いました。エロティシズムは死生感に裏打ちされているので虚無感に圧倒されました。納戸も繰り返し読んでいます。中でも「水いらず」は読み続けるのが苦しくてたまりませんでした。凝っているな…と思ったのは全ての話が繋がっているからです。レシート~を貼るというのも斬新です。これからも、描き続けていって下さいね。
人間をみつめて
神谷 美恵子 著
★2014.06.02 20代の頃知り合いに勧められたのがきっかけでしたが、その頃は内容の深さを知ることもなく上滑りで読んでいた。いま40代になり、この20年の間にいろいろなことがあったせいか書店でたまたまこの本に会い、もう一度読んでみるとこんな内容だったのかとこころを揺さぶられました。著者の芯の強さと患者や人に対する温かいまなざしが言葉の中に溢れていて心の中の何かが溶けていくような安らぎがありました。著者によっては対象をつきはなすような冷たい感じを受ける本もある中でこの本は生きる人間にとってとても大切なものだと思います。
ヴィジュアル歴史図鑑 世界の鉄道
フランコ・タネル 著 黒田 眞知/田中 敦/岩田 斎肇 訳
★2014.06.02 たまたま書店で見つけて面白そうだと思って買ってみました。長年鉄道ファンをやっていますが、海外の「世界史」について要領よく、しかも詳細にまとめた本はなかなか見当たりません。写真もきれいでお買い得です。
翻訳も、さすが河出さんだけあって、日本語として不自然なところはほとんどありません。鉄道の専門用語も可能な限り訳されていると思います。ただ欲を言えば、翻訳者も判断がつきかねたのか、”テツ”の文脈で読むとまた違った文章に訳せたのでは?と思うところがあります。
単なる図鑑に止まらない、技術的にも読み応えのある内容ですので、それをどう”解読”して読むか。それはむしろベテランのファンにふさわしい挑戦かもしれません。
丸谷才一
河出書房新社 編
★2014.04.06 今日、この本を読みました。
丸谷才一氏は私のとても好きな作家で、たまたま書店でこの本を見つけた時は、嬉しくて、ふらふらと手に取り買いました。
面白い本で、特に網野善彦さんとの対談、水尾比呂志さんとの対談、山崎正和さんと三浦雅士さんの対談が読んでいて快楽を得られました。
「尽くしの宴」という鼎談を読んで、私は漢字そのものが日本の原初にして最大のもの尽くしではないかと思いました。
にんべん、ぎょうにんべん、てへん、けものへん、りっしんべん、くさかんむり、うかんむり等々・・。
象徴的な例は、寿司屋の湯呑みです(笑)。
読んでいて非常に楽しかったです。
水の生きもの
ランバロス・ジャー 著 市川 恵里 訳
★2014.04.06 初めて手にした時の感動は忘れられません。
感動でドキドキしました。
毎晩、眺めてはドキドキしています。
本当に素晴らしい。。
ママだって、人間
田房 永子 著
★2014.03.20 安彦マリエさんのイベントで、田房さんを知って、そこからファンになりました。
田房さんの鋭い観察力と、それを言葉と絵にする表現力に感動しました。
私の心の中にたまっていたモヤモヤしたものが、この漫画を通してすごくすっきりしました。
私には子どもはいませんが、共感できる内容が多く、これから妊娠、育児をすることがあれば、ぜったい隣において、主人にも読ませたいと思います。
これからも、ご活躍を楽しみにしております。
文藝 2014年春季号
★2014.02.19 「カノン」。 新聞の書評で手に取った。沼野さんの文間からとにかく凄いからという雰囲気を感じ取って。 海馬を交換する近未来の形を取りながら、 親であること、その親も誰かの子どもであったこと、 働くこと等普遍的なことが語られる。 そして、読後感は、爽やか。 これからも大変だろうけれど、吹っ切れた感じとでも言うのか。 そういう爽やかさ。
影を買う店
皆川 博子 著
★2013.12.25 「影を買う店」読了致しました。初出のばらばらで、一般受けはし難いかもしれない作品ばかりかもしれませんが、こうして刊行されたことファンとして非常に有難いです。津原泰水さんの「11」などとも同様に、これからも幻想文学の短編集を刊行して頂ければと存じます。
図説 アレクサンドロス大王
森谷 公俊 著 鈴木 革 写真
★2013.12.20 アレクサンドロス大王の東方遠征について、渡河の実態、東征を支える裏方、機動性と補給、そしてスサからペルセポリスへの進軍について、自ら現地に赴いて行った調査を元にしたルート特定などがあつかわれています。
アレクサンドロス大王の東方遠征というと、戦略とか戦術についての話や、アレクサンドロス大王と東方世界の関係や東方化政策といった話を扱った本はありますが、このように東方へ遠征するという行為そのものをテーマに取り上げた本は珍しいのではないでしょうか。非常に面白かったです。