読者の声 最新一覧
ご投稿いただいた最新の読者の声をご紹介しています。
地の底の記憶
畠山 丑雄 著
★2015.12.05 100年にまたがる宇津茂平の物語。現実と非現実、現在と過去がいい按配にミックスされて魅力的な世界が構築されているのですが、主人公、せめて中学生であってほしかったです。せっかく物語世界に浸っているところ、彼らが登場すると、その違和感ゆえにたちまち現実に引き戻されるのが残念でした。
第52回文藝賞受賞作品ということで、「ドール」と併せて読みました。両作品でともにラブドールが主要な役割を演じているのは、偶然の一致でしょうか。それとも人形が人間並みの役割を演じるのは、コミュニケーション不全がはびこる今日では、すでによくあることなのでしょうか……
ドール
山下 紘加 著
★2015.12.05 冒頭からいやーなシーンを突きつけられ、それでも先が知りたくて不快感とともに読み進めるわけですが、その不快感にもそろそろ慣れてきたかなと感じるまさにぴったりのタイミングで次なる展開が用意されていて、気がつくと前のめりになって読んでいました。「僕」はもちろん好きになれる人物ではありませんが、気持ちの流れは十分に理解・共感できるもので、そのリアルさのおかげで、読後数日経ったいまも不気味に尾を引いています。長谷川くんに関しては、私はそれほど嫌いではありません。無事に成人してほしいものです。
ふわっとチンチラ
鈴木 理恵 著
★2015.11.19 真冬になるとチンチラの襟巻に暖を頼っていた私。今回初めて、この写真集を見て、チンチラの愛くるしい表情を発見して、思わず「チンチラさん、ご免なさい!お許しください」と懺悔している自分に気づきました。ページをめくるたびに、可愛い!かわいい!の連続。日本で飼うのは難しいといわれていますが、思わず飼ってみたい、抱いてみたい心境に。感謝です!!
ふわっとチンチラ
鈴木 理恵 著
★2015.11.15 チンチラが大好きなので、初の写真集が発売されてとても嬉しいです。
可愛らしい写真の数々、ところどころ書いてるセリフも可愛い!
最後に飼い方のアドバイスも載っていてとても参考になりました。
もっと見たいので、第二弾期待してます
村岡花子童話集 たんぽぽの目
村岡 花子 文 高畠 那生 絵
★2015.11.06 毎日の連ドラも見ていたので、わかる内容も描かれてあり内容的にもとても分かりやすかったです。しかも、所々に絵があり、とても可愛らしい絵でした。
フレンチ・ブルドッグ NINOのフランスのんびり暮らし
Akiko de NAPOLEON 著
★2015.10.24 大好きなブログの本なので、予約をして買いました。ニノさんの愛らしい表情、ノルマンディの美しい景色、ニノママさんの文章が大好きです。
おしゃれな本で、写真を見ているだけでも幸せな気持ちになって、涙が出ました。買って良かったです。
気が早いのですが、ニノさんの本、第二弾もお願いします。
ニノママさんはお料理が上手だから、お料理本もいいなぁ。
独りでいるより優しくて
イーユン・リー 著 篠森 ゆりこ 訳
★2015.10.21 この小説は、約めていえば、東洋的感性と西洋的知性によって書かれた人間物語である。毒入り事件をめぐって、疑惑と不信と孤独に生きた人たちの在り様を、巧緻な文章で表現しているところに、本著の醍醐味があり、素晴らしい魅力となっている。
陸奥A子 ベストセレクション
陸奥 A子 著
★2015.10.10 弥生美術館の陸奥A子展に行き、そこで購入しました。とてもうれしかったです。
単行本は全部持っていて宝物です。
嫁入り道具にももちろん持参しました。
今回の1冊は、またまた大切な1冊となりました。乙女心を思い出させてくれる、優しいタッチの背景やストーリー、登場人物全てが今もキラキラと輝いていました。
特にりぼん時代の作品は大好きです。
これからもずっと応援します。
日影丈吉傑作館
日影 丈吉 著
★2015.10.09 日影丈吉を久しぶりに刊行していただきありがとうございます!
もっと読みたいし、多くの人に読んでもらいたいと思うので、続けて刊行してほしいと思います。
また、初刊以来再刊の機会の少ない長篇(連作もの)『善の決算』や『夜の処刑者』などもお願いします!
呪文
星野 智幸 著
★2015.10.07 「3.11」以降に書かれた作品では「ボラード病」と並ぶ傑作だ。商店街の再生を唱える図領は地方創生を叫ぶA首相を直ちに想起させ、初期ナチスの実働部隊だった突撃隊と相似形の未来系はA政権を支える、いわゆる「B層」の内実そのものだろう。現代日本のファシズムと全体主義の寓話として多くの人に読んでほしいと思った。
呪文
星野 智幸 著
★2015.09.12 二極化とネット社会化が進む現実社会が一つの街に集約された。振りかざされた正義は排外主義を招き、似非武士道たる「クズ道」に陥る敗者の暴走は止まらなくなる。
ネトウヨとネトウヨから飛び出した「保守系市民運動をすぐ想起する。まるで日本社会の近未来を描いたようでそら恐ろしくなった。
ペンギンが教えてくれた物理のはなし
渡辺 佑基 著
★2015.08.25 中学3年生として少し難しい本を読んで見ようと思い読んで見ました。内容はとても面白く興味深いです!作者の体験談や失敗を取り上げながらわかってきたことや不思議に思ったことを何故だろうと考える筆者の気持ちがよくわかる本です。皆さんにも是非読んでもらいたいと思います。
昨夜のカレー、明日のパン
木皿 泉 著
★2015.08.16 ドラマを観て原作を読みました。
じわじわじわーと、薪ストーブのように体の芯が温められていくような、そんな作品でした。
手元に置いて、いつも持ち歩いて読みたい、そんな気持ちにかられました。
是非とも文庫化をお願いします。
14歳からの戦争のリアル
雨宮 処凛 著
★2015.08.15 今まで戦争に関する情報を避けていました。闘うゲームも映画も嫌いです。新聞の興味ないところはとばし読み、だから何も知りませんでした。雨宮さんの以前読んだ本が読みやすかったので知らないとかもう言っていられないこの切羽詰まりの状況でまずはこの本から読んでみようと手に取りました。一気に読みました。これはまずいと思いました。まだ間に合うならもっと色々知らなくてはと考えています。私みたいなマズイ母親が日本にはまだいっぱいいるかもしれません。今年の夏の母親の課題図書としてバンバン売ってください。
世界のエリートは人前で話す力をどう身につけるか?
赤阪 清隆 著
★2015.08.10 多くの日本人の例にもれず、私も話下手を自認してきたが、国連事務次長として活躍してこられた著者がどのような目で、世界のリーダーたちの話す力の魅力を分析し、日本の若い世代にどのようなアドバイスを贈るのかに関心を持った。著者が身近に接した多くの政治家やビジネスマンはいずれもスピーチの前に渾身の準備と練習を積み重ねているという単純な事実を結論とするのであるが、その具体的な努力の数々が興味深く、なるほどと思わせる説得力を持って提示されているところがこの書の眼目である。
世界を平和にするためのささやかな提案
黒柳 徹子/木村 草太/春香 クリスティーン 著
★2015.08.04 ヨシタケシンスケさんの『おもしろいことを考える』に感動しました。「別に眉間に皺が寄ってしまうような難しいことを考えたり、人に言うのが小恥ずかしくなるような真面目なことを議論しなくても、少しだけ世界を平和にする方法なら身近に沢山あるのかもね」と思いました。
ヨシタケさんのおもしろい帽子のかぶり方のイラストを見て、小学生の頃、男子達が体育帽をあんな風にかぶってウルトラマンごっこをしていたのを思い出し、私の頭の中の世界が一瞬にして少しばかり平和になりました。本当に「一見役に立たなそうなことにしかできないことがある」ものです。(^0^) ヨシタケさんの発想にはいつも楽しく驚かされます。(^0^)
世界の平和は、一人一人の平和から始まるのかもしれませんね。
表紙におもしろい帽子のかぶり方のイラストが描いてあったのも嬉しく思いました。
はるかな旅
岡上 淑子 著
★2015.06.17 とにかく、この写真集に出会えて本当に良かったの一言です。
ある程度歳を重ねると、感動で心が震える現象には、なかなか巡ってきません。現実の方がずっと過酷で残酷で幸せだからです。
でもこの作品集は、ずうっと私の中にある、気難く気まぐれな何かを、改めて気づかせてくれた物でした。
岡上淑子さんの作品に、圧倒的に女性が多いといのもよくわかります。
岡上作品の存在を知るきっかけになった、作品集です。出版してくださり、本当にありがとうございました。
生きていく民俗
宮本 常一 著
★2015.05.07 アフリカのザンビアで、現地の人に混じって家を建てたとき、日本人の暮らしが世界のほんの一部分でしかないことを知りました。
現在の日本人の暮らし方のルーツを知りたくて、そういう本を探したときに、宮本常一さんの本に出会いました。とくに、この「生きていく民俗」には、「なぜ働くのか。」その疑問に対する答え、職業の成り立ちについて書いてあります。かつての日本人がどのように生きていたのか、その息遣いが聞こえます。
現代社会で生き抜いていくための知恵が、かつての日本人の暮らしの中にあります。それはザンビアの人たちが自然のなかで育んできた生きる知恵と似たものでした。わたしたちが進歩し便利になる社会のなかで、豊かさとは、自ら選択自由であることを、この本から学びました。100年前、つまりわたしたちの御爺さんの御爺さんたちは、こんな暮らしをしていたと想いを馳せるタイムカプセルでもある素晴らしい本です。
おからパーフェクトマフィン
重野 佐和子 著
★2015.04.18 待望の重野佐和子の新作が届きました。素敵な写真と簡単なレシピが盛りだくさんの1冊で、ページをめくるたびに、嬉しくて手が震えました。
私自身もお腹がとても弱く、大好きなお肉を食べても、魚介類を食べても、乳製品の入った食品を食べても、すぐにお腹が下ってしまいます。だけど、カフェリコのマフィンだけは、カフェリコのケーキだけはお腹を崩しません。
理論に基づいた実践(レシピ)は、日本中のお腹を救うと信じています。多くの方にこの本が届きますように!
古今亭志ん朝
河出書房新社編集部 編
★2015.04.01 いま、売れっ子の噺が皆んな目指したり、憧れたり、勉強していた志ん朝師匠が浮き彫りになる本だとおもう。あとの世代の噺家さんたちのコメントも楽しかった。