河出文庫 こ3-2

カンショウテキナゴゴノコーヒー

感傷的な午後の珈琲

小池 真理子

河出文庫 文庫 ● 240ページ
ISBN:978-4-309-41715-8 ● Cコード:0195
発売日:2019.11.06

定価792円(本体720円)

△2週間~

  • 恋のときめき、出逢いと別れ、書くことの神秘。流れゆく時間に身をゆだね、愛おしい人を思い、生きていく――。過ぎ去った記憶の情景が永遠の時を刻む。芳醇な香り漂う極上のエッセイ! 文庫書下し収録。

著者

小池 真理子 (コイケ マリコ)

1952年、東京生まれ。成蹊大学文学部卒業。96年『恋』で直木賞、98年『欲望』で島清恋愛文学賞、2006年『虹の彼方』で柴田錬三郎賞、13年『沈黙のひと』で吉川英治文学賞を受賞。著書多数。

読者の声

この本に寄せられた読者の声一覧

 私も毎日ごはんを作る時、「あ~、めんどうくさい、いやだ。なんで私ばっかり」といつも思います。
 私は毎日買い物には行きません。休日にまとめ買いをして、冷蔵庫をフルに使い、冷凍庫には、きのこや旬の野菜、肉類、魚など小分けにして、下ごしらえをして入れてあります。今日は何を作ろうかと考え、冷凍庫から冷蔵庫に移し替えて解凍し、それを使って毎日、きのこスープや炒め物、ポトフやビーフシチューなどの簡単な煮込みを、調味料を計ったりしないで適当に「めんどくさい」と思いながら作っています。
 そして、夕食に料理に合ったお酒をちょっと飲むとあなたと同じ私も、「ああ、おいしい、やっぱり自分で作ったものが一番。私って天才かも」と思うのです。そして、夫や娘に「そう思わない?」と言い、無理にも同意を得、満足してまた、翌日も「あ~、めんどくさい。いやだ。なんで私ばっかり」と思いながら、台所に立っています。 (サク さん/65歳 女性)

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