読者の声 最新一覧

ご投稿いただいた最新の読者の声をご紹介しています。

投稿のしかた

ベートーヴェン捏造

ベートーヴェン捏造

 

かげはら 史帆 著

★2025.08.26   夢みることを「罰」とし、死んでもなお天才ベートーヴェンに執着し続ける男、捏造作家シンドラー。事実を改竄してまで彼が得たかったもの、それは「自分はベートーヴェンの親友だった」という世界。
ページをめくるたびに込み上がるいたたまれない感情を、ぜひ本で体感してほしい。果たして天才が近くにいることは幸せなのか、不幸なのか…。

ベートーヴェン捏造

ベートーヴェン捏造

 

かげはら 史帆 著

★2025.08.26   シンドラーは、ベートーヴェンの死後会話帳を改竄して伝記を書く。ベートーヴェンにとって都合の悪い事は書かずにシンドラーとベートーヴェンが事実よりも親密な関係にあるかのように...そこに衝撃と身震いするものを感じました。シンドラーに対してどこか切ない気持ちにもなり気がつけば入り込んでいました。ベートーヴェンは人として立派じゃないのかもしれないがここまでの数々の名曲を生み出す才能は何を言おうが本物です。バカリズムさんの脚本が入り、豪華なキャストの面々に劇場で拝見できるのがとても楽しみです!

ベートーヴェン捏造

ベートーヴェン捏造

 

かげはら 史帆 著

★2025.08.25   シンドラーの歪んだ愛と信念が、あまりにも真っ直ぐで、可笑しいのに、だんだんと哀しく虚しくなってくる。
読みながら薄々感じていたことを、最後の最後に示されて、大きく頷いてしまった。
“酸っぱい葡萄”も“甘い葡萄”も、気まぐれで案外似たようなものなのかもしれない。
誰の勝利なのか、何の勝利なのか、一体何が正しいのか分からなくなったが、それでも、やはりベートーヴェンが好きだと思える一冊。

ベートーヴェン捏造

ベートーヴェン捏造

 

かげはら 史帆 著

★2025.08.25   クラシック音楽、中でもベートーヴェンが大好きで、その中でも晩年の作品が大好きです。そんな私の胸にストーンと落ちてくるベートーヴェンの姿を描いてくださいました。そして、そんな晩年のベートーヴェンがもっと好きになりました。丁寧な資料調査とベートーヴェン周辺の人々への著者の愛が素顔のベートーヴェン像を彫り出してくださったのだと思います。ベートーヴェンが好きな人も嫌いな人も必読の一冊。

ベートーヴェン捏造

ベートーヴェン捏造

 

かげはら 史帆 著

★2025.08.25   原作読みました。
正直、読みはじめはよくわからなくてなかなか読み進められなかったんですが、ベートーヴェンがなくなってからが、もうおもしろくて!
シンドラーのヤバさがてんこ盛りでした。
映画でどのように表現されるのか楽しみにしています!

ベートーヴェン捏造

ベートーヴェン捏造

 

かげはら 史帆 著

★2025.08.25   映画の特報を観てはじめて本作の事を知りました。
「偉大なる音楽家」に対する漠然としたイメージしか持ち合わせていなかった自分。シンドラーのシの字も知らなければ、「ベートーヴェンって秘書がいたんだ…」というところからのゼロスタート。
かげはら先生のシンドラーに対する大いなる愛情をもって書かれた本作。けれども決して彼に対する同情心だけでは描かれておらず、シンドラーの執着、嫉妬、暴走、おかしみ、悲哀、可愛らしさ、全てが込められていると感じました。
この時代に、この日本で、母国語で、研究書ではなく一般書としてこのような作品を読む事ができる事に感謝しております。
映画の公開がほんとうに楽しみです。

くもをさがす

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西 加奈子 著

★2025.08.21   この本を読んでいたのは娘の習い事を待っている間でした。今娘は癌サバイバー。この本を読み終わったのは病室です。他人事として読んでいたのが他人事ではなくなりました。「幸い変異遺伝子ではなかった」胸がザワつきました。娘は変異遺伝子高リスク。しかし心持ちもやることも変わらない。あー病気だったんだなぁと思えるようになりたい。突然日常が奪われる。でも小さな幸せを誰よりも見つけられるようになるのでは。何にせよあなたの本が真っ直ぐで嘘のない言葉が好きです。病室でこれからも読みます。適当に適度に頑張ります。

ババヤガの夜

ババヤガの夜

 

王谷 晶 著

★2025.08.15   この物語の中に出てくるストレートな言葉や暴力は、読んでいるこちらさえも辛くなるほど強烈でした。しかしそれ以上に、依子と尚子の逞しさが心に残りました。私ももっとがむしゃらに生きないと、と思わされる作品でした。

カティンの森のヤニナ

カティンの森のヤニナ

 

小林 文乃 著

★2025.08.14   今年(2025年)3月に本書を拝読し、感銘を受けました。

生きている間に一度アウシュヴィッツに行きたいと思っていたのでこの7月にポーランドを訪れました。その際にポズナンまで足を伸ばしてルソヴォの博物館に行ってきました。Krystianというお兄さんが館内を案内してくれ、その上、将軍のお墓や家族が住んでいたPalace(と彼は呼んでいた)も教えてくれました。彼によるとこの本を読んで日本から当館を訪問したのは今年になって我々で二組目とのことでした。展示物の中に本書が展示されているのを見て嬉しくなりました。それをお知らせしたいと思い、この感想文をお送りします。

本書のおかげで貴重な体験をすることができました。ありがとうございます。

私と街たち(ほぼ自伝)

私と街たち(ほぼ自伝)

 

吉本 ばなな 著

★2025.08.11   同じ歳で、昭和末期からずっと似たような空気の中で生きてきて、「キッチン」「白河夜船」あたりからずっと私の人生を伴走してくれたばななさん。海外生活をしている時には私の娘と同じ年の男の子の子育ての様子を読んでいたし、その後一時帰国を利用して一か月だけ娘はサドベリーに通わせてもらったので、娘から「よくカメラを持ってきてる男の子」の事を聞いた事があります。
時は経って、かつてみたいに自由で元気でこれから楽しい事が沢山待っている!みたいなパワーもなく、一時通ったイタリア(私はギリシャ)にあと何回行けるか、それどころか日本の海をあと何回楽しめるか・・なんて思ったりするところを読んで、エッセイを通して知るばななさんとの長い月日を思い起こして少ししんみり読みました。
辛い時や不安な時に、いつも寄り添ってくれたばななさんのエッセイに感謝しています。

ビジネス特急こだま プロジェクト秘史

ビジネス特急こだま プロジェクト秘史

 

福原 俊一 著

★2025.08.09   日本が世界に誇る新幹線。しかし新幹線の前に従来の動力集中式から近代的な動力分散式の画期的な電車特急が東海道本線にさっそうと現れ人々を驚かせ夢中にさせた。人々の人気となり東海道本線の黄金時代を築いた151系特急電車の開発から終焉までを当時の時代の空気感まで含めて読みやすく描かれている。鉄道ファンだけでなく広くお勧めできる一冊である。

くもをさがす

くもをさがす

 

西 加奈子 著

★2025.08.09   海外で 乳がんで コロナで という日本にしか滞在したことない私が想像できない世界が描かれていた。海外が羨ましい訳では無いが、日本より良い点は沢山あるんだろうなとは思う。日本が狭いのは同意見。人付き合いも日本人は不器用な気がする。日記が基準で書かれているエッセイだから経時的に、感情的に書かれているから読み慣れていなかったけど率直で正直な気持ちが表現されていて良かったと思う。私は手術室に勤務する看護師なのだが、がんと診断された人が送る人生を知る上で読んでよかったなと感じた。オペに携わる医療者としてがんの知識と手術は立ち会うが、手術前後の、患者となった人の人生について知らないことが多すぎると感じた。病院職員ができることは限られていると思うが、作者の考え方を変えたり、支えた看護師たちのような明るさと強さが私にも宿るように頑張りたいなと思う。

ババヤガの夜

ババヤガの夜

 

王谷 晶 著

★2025.08.09   普段エッセイを中心に読んでおり(王谷先生のエッセイが大好きです!)、小説は積読してしまいがちでしたが疾走感とテンポのよい文で一気に読めました。
読みながらここはこうなのかも?と予想してもそこからまたさらに一歩先を行く展開で、仕掛けが明かされた後も途切れない緊張感にわくわくしました。
曖昧でありながら確かな「新道と尚子の関係」とその人生の物語、読めてよかったです!

くもをさがす

くもをさがす

 

西 加奈子 著

★2025.08.07   去年、乳がんの診断を受けました。いろいろ調べるので、関連の動画がおすすめとして上がってきます。お元気ですか動画を上げておられた方が、急に姿が見えなくなり…
悲しくなります。

この本は、BOOKOFF(すみません!)で、たまたま手に取り、内容も見ずに購入しました。術後1年の検査の日、病院で読みました。山本文緒さんのことを書かれており、先月「無人島のふたり」を読んだので、あ、と声が出ました。

お元気いてくださることが、何よりの励ましです。
どうぞ、ご家族と仲良く、周囲の人とともに元気でいらしてください。

と、思いました。私も、元気でいたいな、と思います。

まるごとわかる! 植物と菌類のサイエンス大図鑑

まるごとわかる! 植物と菌類のサイエンス大図鑑

 

DK社 編 清水 晶子 訳

★2025.08.07   絵が大きくて美しくてわかりやすくて、説明が押し付けがましくなくて詳細で、とても楽しい本でした。特に菌界のパートは楽しく勉強になりました。そばに置いて何回も読みたい本です。ありがとうございました。

ミュージカルの「現在」

ミュージカルの「現在」

 

小山内 伸 著

★2025.08.01   第一部は長年現地で研究してきた筆者だからできるトニー賞の社会的意義を含めた分析がわかりやすく表現されていて大変興味深く読めました。また、ミュージカル鑑賞時に、より一層楽しむための事前知識としての案内書としても秀悦ではないかと思います。第二部では日本国内の様々なミュージカルが簡潔に紹介されていて、国内でも面白い作品が色々上演されていることを再認識できる記録となっています。

ババヤガの夜

ババヤガの夜

 

王谷 晶 著

★2025.07.31   一緒に逃げるか?と柳に提案された新道が言う「誰かの何かとして生きるのは無理だ。」がいまだに忘れられない。
私たち女性は、幼児の頃には「素敵な王子様のお妃様になること」、少女期には「学校イチのイケメンの彼女になること」を最上の使命とするフィクションに触れ続け、「(より条件のいい)誰かのなにかになること」が最高の幸せと洗脳されてきた。
それを真っ向から否定する新道の言葉には新しい時代を感じてゾクゾクした。

ババヤガの夜

ババヤガの夜

 

王谷 晶 著

★2025.07.30   やくざの世界という非日常を舞台に、主要登場人物の「女性」が最初の登場からバチボコに殴り殴られる物語はいままで読んだことがなかったので圧巻の一言に尽きます。それまでの日常から、異世界に引き込まれるようにして裏社会にまろび出る主人公の挙動をつぶさに追うようにしてぐいぐいと読みました。
彼女たちは特定の言葉で定義づけられるような繋がりを持たず、社会においては搔き消えるような揺らぎの中でこの関係を維持して終わることに、言い知れぬ存在感を落としていますが、そのアンカーとなる「私」が、前半と後半で明らかに雰囲気が変わり「いままでは何者かであった私」が「どこの誰かと他人に知られる由もないが、私は私」に変貌する様は不思議と爽やかな読後感がありました。

怖い物件

怖い物件

 

藤白 圭 著

★2025.07.30   めっちゃ面白い!ほんとにワケアリ物件!
ヤバすぎだし怖すぎる!みんな読んで!

天才バカボンの幸福とは今日もおひさまが昇ること

天才バカボンの幸福とは今日もおひさまが昇ること

 

赤塚 不二夫/杉田 淳子 著

★2025.07.27   とてもよかったです。
絵にも癒やされましたし、ひとつひとつの言葉に深みを感じました。
一見、何気ない日常の中によくあるひとこまのように思われますが、全て幸福の上で成り立つものなんだなと気づきました。
これからは、1日1日、幸福であることに感謝しながら、自分の気持ちを大切にして生きていけるようになりたいと思いました。
この本に出会えたことも、本当に幸福です。
ありがとうございました。