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2015年5月の記事一覧

『哲子の部屋』1 2 3 (NHK『哲子の部屋』制作班)
5月1日 3巻同時刊行!




NHK Eテレの人気哲学番組(ATP賞受賞)の書籍版
定価:本体980円(税別)河出書房新社刊


人気哲学者・國分功一郎さんと千葉雅也さんが、NHK連続テレビ小説『まれ』に出
演中の注目の若手女優・清水富美加さん、俳優・ミュージシャンなどマルチに活躍す
るマキタスポーツさんと織り成す、軽妙な哲学対話です。
壮大な歴史に裏付けられた哲学の世界を、驚くほど身近に感じられること間違いな
し。"人生を楽しくする哲学"をあなたに贈ります。
第1巻は、國分功一郎氏による「人生を楽しくする哲学」。「哲学」とは何か、「考
える」とは何かに迫り、60分でドゥルーズの"概念" がわかります。
第2巻は、國分功一郎氏が語る「『学び』の哲学」。身近な動物を教材に、「環世
界」という概念を学ぶ。60分でモノの見方が変わります。
第3巻は、千葉雅也氏が語る「『変態』の哲学」。「変態」をキーワードに「アイデ
ンティティの悩み」を解き明かし、60分で「自分」が変わります。
      *
昨年の夏、番組のプロデューサーである佐々木健一さんから企画提案を受けた時か
ら、番組をそのまま本にしたようなものではなく、本として純粋に楽しめる、映像か
ら独立した別の作品を作ろうと、打ち合わせを重ねて参りました。
佐々木さんは言葉通り、番組には収まりきらなかった対話を入れ直して徹底的に再構
成し、読んでおもしろい本作りを実現するため、多忙な中、膨大な時間を割いてくだ
さいました。
また佐々木さんの意気込みに応えるように、ともに紀伊國屋じんぶん大賞を受賞した
盟友同士である國分さん、千葉さんも、より読者が読んで理解しやすいよう、原稿に
さらなる工夫を、細部まで凝らしてくださいました。結果、見違えるようにすばらし
い"語りの哲学"が現実化していくのを、日々、目撃することができました。
おかげで、我々が共有してきた野心である、「現代日本が、読んでいる間だけは古代
アテネに変貌する」という"ワンダー"が、実現されたのではないかと考えています。
哲学とは、ソクラテスやプラトンの時代には、街頭に存在していたものです。我々
は、最初、テレビから映像として発信された「街頭の哲学」を、今回、書物の形で、
より多くの皆さんにとって簡易で繰り返し読みやすい形で、お手元に届けられたらと
思っています。
是非、手にとってみてください。

●『哲子の部屋』第四弾 <全4回>
放送:5/7(木)より
毎週(木)23:15-23:44(Eテレ)
過去3年間、年に一度の放送のたびに話題を呼んだ異色の哲学トークエンタメ『哲子の
部屋』が再び!
今回は、第31回ATP賞優秀賞(情報・バラエティ部門)に輝いた昨年放送回2本と新
作2本を合わせ<4週連続>でお届けします。
出演:清水富美加、マキタスポーツ、
國分功一郎、千葉雅也、石岡良治

新作1本目のテーマは「どうすれば"恋"できるの?」。"現代哲学の巨人"ドゥルーズが
唱えた「これ性」という謎の概念を通して、何かに恋できなくなった現代人がもう一
度"恋"するための「出会いの哲学」を、気鋭の哲学者・千葉雅也が語る。
新作2本目のテーマは「なぜ人はやたらと懐かしがるの?」。目まぐるしい時代の変
化の中でふと起こる「懐かしがり現象」を元に、哲学者ジャンケレヴィッチの「時
間」と「ノスタルジー」の概念を通して、未来への可能性を注目の批評家・石岡良治
が哲学する。

(編集担当)

(初出:『かわくらメルマガ』vol.74 担当編集者が語る「哲子の部屋」)