河出書房新社
河出の本を探す
2009.08.26更新
自然科学・医学
河出ブックス
医療とは何か 現場で根本問題を解きほぐす
行岡 哲男 著
医療現場で「正しい判断」は不可能である――救急医学の第一人者、哲学する医師がついに書いた! 医療崩壊のほんとうの問題とは? 従来の医療観を根源から問い直す、静かなる革命。
定価1,540円(本体1,400円)
×品切・重版未定
哲学・思想・宗教
【現代思想の現在】 レヴィナス 壊れものとしての人間
村上 靖彦 著
「人間はそもそも壊れるものである」ととらえたレヴィナスの哲学を、精神病理学から読み直す。介護ケアや自閉症研究の現場でも応用され、今、新たに注目すべき思想の全容に迫る入門書。
【現代思想の現在】 レヴィ=ストロース まなざしの構造主義
出口 顯 著
人類学を創りだしただけでなく思想を根底から変革したレヴィ=ストロースの核心と可能性をみずみずしく描き出す。第一人者による最良の入門書にして画期的なレヴィ=ストロース論。
日本ファシズム論争 大戦前夜の思想家たち
福家 崇洋 著
1920年代、その後の歴史を変える思想「ファシズム」が日本に伝えられた。この思想を、当時の思想家たちはどう受け入れ、また変容させてきたのか。大戦前夜に起きた、彼らの闘争を追う。
日本文学
建築と言葉 日常を設計するまなざし
小池 昌代/塚本 由晴 著
「建築には比喩が必要」「言葉は風景に支えられている」……建築家と詩人が、都市から家屋まで、風景ごとに必要な言葉を選び与えていく。「かたち」をつくる者同士が交わした劇的な対話。
定価1,430円(本体1,300円)
政治・経済・社会
ニッポンの塔 タワーの都市建築史
橋爪 紳也 著
なぜ人は天空にそびえる構築物を追い求めるのか。浅草十二階、大阪城天守閣、東京タワー、通天閣、太陽の塔、森タワー、東京スカイツリー……7つの視点から塔と都市の本質に迫る。
戦後部落解放運動史 永続革命の行方
友常 勉 著
社会をゆるがした被差別部落民の闘いは何を問いかけたのか。戦後から現在にいたる運動、行政、文化などの各領域の経験を思想的に検証する俊英による、いまだ誰もなしえなかった果敢な試み。
趣味・実用・芸術
日本語にとってカタカナとは何か
山口 謡司 著
漢字、ひらがな、カタカナの3種類の文字を使い分けるのが日本語の特性。しかしカタカナはいったい何のためにあるのか? その歴史と機能をエピソードたっぷりにつづる、画期的な日本語論。
戦後SF事件史 日本的想像力の70年
長山 靖生 著
SFファンダムの発展、異端サブカルチャー、アングラ演劇、オタク文化……日本社会はいかに豊かな「リアル」を培ってきたか。敗戦から3.11後まで、SF的想像力/創造力の系譜を活写。
定価1,650円(本体1,500円)
【現代思想の現在】 ドゥルーズ 群れと結晶
宇野 邦一 著
日本のドゥルーズ導入と研究の第一人者がその潜在性と新たな姿を詩的な断絶とともにうかびあがらせるドゥルーズ入門書の決定版にして世界で最も美しいドゥルーズ的思考の実践。
【人と思考の軌跡】 竹中労 左右を越境するアナーキスト
鈴木 邦男 著
この国を真剣に問わなければならない今、右翼も左翼もない。イデオロギーを超えて闘ったアナーキスト・竹中労の言動を現代に響かせる体験的評伝。没後20年を経て再生する無頼の闘争。
世界史の中のフクシマ ナガサキから世界へ
陣野 俊史 著
3.11以降、われらに残された希望はあるのか。ヒロシマ・ナガサキの体験を問い返しながら、アラブからロンドンまでの世界史的スケールの中に2011年の苦悩を刻印する渾身の力編。
現代日本建築家列伝 社会といかに関わってきたか
五十嵐 太郎 著
建築家の果たしてきた役割を無視して現代社会は語れない。丹下健三から今世紀に頭角を現した新世代まで、彼らはいかに時代と格闘してきたのか。写真80点超。建築家系譜図付き。
腸は第二の脳 整腸とメンタルヘルス
松生 恒夫 著
独自な神経系をもった「第二の脳」といえる腸の重要な働きをわかりやすく解説。地中海型食生活でがんを予防し、長生きするための必読書。
法とは何か 法思想史入門
長谷部 恭男 著
人が生きていく上で、法はどのような働きをするものなのか。先人たちの唱えた法思想の系譜を読み解き、法と共により善く生きる道を問う。いかに法に従うか、自ら判断するための入門書。
定価1,320円(本体1,200円)
原発と原爆 「核」の戦後精神史
川村 湊 著
ゴジラと放射能恐怖映画から、アトム、ナウシカ、「原発文学」の数々まで、様々な文化現象を世相に重ね合わせながら読み解き、原発と原爆(=「核」)をめぐる時代精神を浮き彫りにする。
歴史・地理・民俗
解放令の明治維新 賤称廃止をめぐって
塩見 鮮一郎 著
明治4年、一片の太政官布告で、穢多非人ら賤民は解放された。しかし本当に解放されたのか。解放令以前以後の、血と涙、努力と思惑の社会政治学。
知覚の正体 どこまでが知覚でどこからが創造か
古賀 一男 著
知覚は得た情報をそのまま脳に送っているわけではない。環境・経験・学習が影響して成り立つ、知覚メカニズムの真のすがたに迫る!
自動車と建築 モータリゼーション時代の環境デザイン
堀田 典裕 著
自動車の登場は、わが国にどのような「環境」を生み出したのか? ハイウェイ、スカイライン、パーキング、ロードサイドの建築をとおして、自動車をめぐるデザインを見直す画期的な論考。
「海の道」の三〇〇年 近現代日本の縮図 瀬戸内海
武田 尚子 著
瀬戸内海の「島」の社会にスポットを当て、海の世界に生きる人々の営みと、漁業・商業・工業のさまざまな産業が折り重なる「海の道」に起きた変化の中に、近現代日本の歩みの縮図を読む。
言葉の誕生を科学する
小川 洋子/岡ノ谷 一夫 著
言葉は〈求愛の歌〉から生まれた。鳥のさえずり、クジラの鳴き声、ハダカデバネズミの歌……言語以前の“歌”から“言葉”へ、ジャンプした謎に、人気作家と気鋭の科学者が迫る。
スパイ・爆撃・監視カメラ 人が人を信じないということ
永井 良和 著
人間が相互不信に陥ったとき、何が起こるのか――。左翼の地下活動から、無差別爆撃、プライベート・セキュリティをめぐる技術開発までを一筋に描いてみせる、いまだかつてない社会史。
失われたものを数えて 書物愛憎
高田 里惠子 著
文学と書物の世界にかつてあって、いまは失われてしまったものを数えあげながら、近代日本の来し方を振りかえる――痛快でありながらもどこかほろ苦い、心優しき読書家たちへのレクイエム。
【人と思考の軌跡】 信徒 内村鑑三
前田 英樹 著
内村鑑三の苛烈にして真摯な生の軌跡を信への徹底の過程として、同時代人たちとの交錯もまじえながら、あざやかに描き出し、日本人にとっての信を見つめつつ「純信仰」を問う渾身の力編。
1950年代 「記録」の時代
鳥羽 耕史 著
忘却された時代を呼び覚ませ! 生活綴方、サークル詩、ルポルタージュ絵画、記録映画、テレビ・ドキュメンタリー……「記録」を生み出す「闘争」の現場に迫りながら描く新たな50年代像。
【現代思想の現在】 フーコー講義
檜垣 立哉 著
変貌しつづけた20世紀最大の思想家フーコーの全軌跡を走査しながら、「人間」なきあとの「自己」を問うフーコー以降のフーコーを展望する、気鋭によるかつてない思想家論。
教養としての世界宗教事件史
島田 裕巳 著
いまや宗教を無視しては現代世界を語れない。洞窟壁画、ピラミッド建設、イスラム教誕生、十字軍、宗教改革、聖母マリア出現、文化大革命……24の事件から人類と宗教の歴史の核心をつかむ。
生きるための自由論
大澤 真幸 著
人類にとって至上の価値である「自由」。だが、それは一体どこにあるのか? 脳科学の知見も参照しつつ、自由という概念自体の刷新を目論み、新たな連帯への方向性を示唆する刺激的論考。
「大学町」出現 近代都市計画の錬金術
木方 十根 著
箱根土地の堤、東急の五島、阪急の小林……民間の野望、住民の願いをへて「大学町」はいかにつくられたのか? 東京・大阪・名古屋の都市計画揺籃期の苦闘のさまを描く、新たな郊外開発論!
思想としてのシェイクスピア 近代世界を読み解くキーワード50
本橋 哲也 著
シェイクスピアが時代を超えて人々を魅了し続けるのはなぜか。50のキーワードを手がかりに100の場面を取り上げつつ、その作品世界と思想のエッセンスを一冊に凝縮した新しいガイドマップ。
近代都市パリの誕生 鉄道・メトロ時代の熱狂
北河 大次郎 著
第32回サントリー学芸賞受賞! 鉄道建設への情熱とメトロへの期待が沸騰していた19世紀パリ。熱狂と葛藤、様々な対立のなかで、パリはなぜ都市の歴史性、美しい街並みを保持できたのか?
路上の全共闘1968
三橋 俊明 著
バリケードは新しい世界への入口でありアジールだった。日大全共闘の当事者がその体験をあえて私的に想起しつつ「直接自治運動」としての全共闘を検証する、かつてない1968論。
秘密結社の時代 鞍馬天狗で読み解く百年
海野 弘 著
動乱の時代、幕末に生きたヒーロー、鞍馬天狗は秘密結社だった!? 秘密結社たちを小説に取り入れた大佛次郎の生きた時代を紹介しつつ、鞍馬天狗で読み解く秘密結社の時代論。
【人と思考の軌跡】 永山則夫 ある表現者の使命
細見 和之 著
獄中で文字を学び、多くの著作を書いて処刑された「連続射殺魔」永山にとって「表現」とは何か。はじめて永山の「表現」のすべてと向きあいつつ、犯罪、死刑、そして文学を根底から問いかえす。
聖母マリア崇拝の謎 「見えない宗教」の人類学
山形 孝夫 著
日本語は生きのびるか 米中日の文化史的三角関係
平川 祐弘 著
英語が世界の支配語となるグローバル化社会を、辺境の国の言語・日本語は、生きのびることができるか? 国際文化史を背景に日本語の運命を考察する、画期的な日本語論。
オリンピック・シティ 東京 1940・1964
片木 篤 著
返上と実施。2つのオリンピックで都市・東京はいかに変容したのか? 第12回(1940)・第18回(1964)オリンピック東京大会を、都市・建築の視点から読み解く画期的な論考。
貧者の領域 誰が排除されているのか
西澤 晃彦 著
貧困の現実は本当に語られているのだろうか。貧者の存在をないものとしてやりすごさせる排除と隠蔽のメカニズムを暴き出し、他者と自己とが共有する「社会」への想像力を培う道を模索する。
心霊の文化史 スピリチュアルな英国近代
吉村 正和 著
19世紀後半のイギリスを席巻した心霊主義。現在では懐疑的な目で見られるこの現象が、科学者や思想家たちの賛同を得ながら、ダイナミックな精神運動として存在していた時代を読み解く。
【人と思考の軌跡】 竹内好 アジアとの出会い
丸川 哲史 著
いま、われわれは竹内好の遺産をいかに読み、いかに継承すべきか。魯迅、周作人、武田泰淳、京都学派、毛沢東、岸信介……6つの思想的出会いをとおしてアクチュアルに問い直す。
日本SF精神史 幕末・明治から戦後まで
日本SFの誕生から150年、〈未来〉はどのように思い描かれ、〈もうひとつの世界〉はいかに空想されてきたか――。近代日本が培ってきた、多様なるSF的想像力の系譜をたどる。
写真的思考
飯沢 耕太郎 著
古今東西のユニークな写真を読み解きながら、写真における神話的想像力の働きに肉迫し、「見る=考える」ことの醍醐味について具体的に考察した、著者初の本格的写真論。
読者はどこにいるのか 書物の中の私たち
石原 千秋 著
文章が読まれているとき、そこでは何が起こっているのか。「内面の共同体」というオリジナルの視点も導入しながら、読む/書くという営為の奥深く豊潤な世界へと読者をいざなう。
教養としての日本宗教事件史
宗教の本質に迫るには、そのスキャンダラスな側面を無視することはできない。仏教伝来から宗教の「お一人様化」まで、24の事件を取り上げつつ、日本人と宗教の歴史をダイナミックに描く。
「格差」の戦後史 階級社会 日本の履歴書
橋本 健二 著
格差/貧困論議には長期的な視野が欠けている。様々なデータを駆使し、各年代を象徴する事件や出来事を交えつつ、敗戦直後から現在に至る格差と階級構造の歴史的変遷を描く。
検閲と文学 1920年代の攻防
紅野 謙介 著
大正から昭和へと時代が移り変わる激動のさなか、検閲の嵐が文学を直撃する。円本(文学全集)誕生の経緯も交えながら、文学者、編集者、出版社が織り成す苦闘のドラマを活写する。
脳科学の真実 脳研究者は何を考えているか
坂井 克之 著
空前の脳科学ブーム。そのわかりやすさに潜む危うさとは? 第一線の研究者が批判的に検証。研究現場の現状もフェアに見つめながら、いま求められる科学と社会の関係を問う。
日本の植民地建築 帝国に築かれたネットワーク
西澤 泰彦 著
かつての日本帝国が東アジア地域に植民地支配を広げた背景には、人・物・情報のネットワークがあった。――植民地建築を鍵に支配の実態と深度を問い直す。