第14回モリサワ文字文化フォーラム「トーベ・ヤンソンとムーミンのあゆみ」
2014年9月の記事一覧
第14回モリサワ文字文化フォーラム「トーベ・ヤンソンとムーミンのあゆみ」
※関連書籍
マティアス・エナール 関口涼子訳『話してあげて、戦や王さま、象の話を』
本にも、料理やお菓子にも造詣(ぞうけい)の深い2人が、おいしい料理やお菓子が出てくる本を語ります。 このイベントの模様は、10月下旬に朝日新聞紙上に掲載予定の読書週間特集で紹介します。現在、聴講者を募集しています。
『三島由紀夫の肉体』 刊行記念
三島由紀夫が愛したスポーツ、その知られざるボクシング愛
出演:山内由紀人(著者)× 福島泰樹(歌人)
日時:2014年10月28日(火) 19時30分~
三島由紀夫は幼い時から虚弱体質であり、スポーツとは無縁の青春時代を過ごしました。人気作家になってからも頭痛や胃痛に悩まされ、そんなことから健康のためにと30歳で始めたのがボディビルでした。ボディビルによって健康的な肉体を得た三島は、1年後にはついに念願だったボクシングに挑戦します。しかし作家にはあまりに危険で激しすぎるためわずか数か月で断念、それからは一人のボクシング・ファンとして声援をおくり、ボクサー達との交流を深め、また戦後の名勝負といわれたタイトルマッチの観戦記を、死の直前まで書き続けました。
ボクシングに挑戦した後には、剣道、居合、空手などの修練を積み、文壇きってのスポーツ通と言われるまでになりました。1964年の東京オリンピックでは、新聞社の特派記者を務め、三島らしい流麗な文章でスポーツの魅力と肉体の美しさを伝えています。
今回のトークセッションでは、三島とスポーツとの関わりを、さまざまなエピソードを交えて語ります。スポーツはまさに、三島の文学、美学、思想、行動の核にある肉体の表現そのものでした。特にボクシングには、三島の"肉体の原点"ともいえる世界があります。スポーツと肉体という視点から、今まであまり語られてこなかった三島の一面にスポットライトを当てるトークセッションです。
●山内由紀人(やまうち ゆきひと)
文芸評論家。1952年生まれ。1984年「生きられた自我 高橋たか子論」で第27回群像新人文芸賞優秀作受賞。著書に『三島由紀夫の時間』(ワイズ出版)、『神と出会う 高橋たか子論』(書肆山田)、『三島由紀夫VS.司馬遼太郎 戦後精神と近代』(弊社刊)『三島由紀夫、左手に映画』(同前)、編著に『三島由紀夫映画論集成』(ワイズ出版)、『三島由紀夫 ロゴスの美神』(岳陽舎)などがある。
●福島泰樹(ふくしま やすき)
歌人。1943年生まれ。1969年 歌集『バリケード・一九六六年二月』でデビュー。歌謡の復権と肉声の回復を求めて「短歌絶叫コンサート」を創出し、毎月10日、東京吉祥寺・曼荼羅にて月例コンサートを開催中。主な歌集に『血と雨の歌』(思潮社)、『焼跡ノ歌』(砂子屋書房)、『福島泰樹全歌集』(河出書房新社)など。最新作は『もっと電車よ、まじめに走れ わが短歌史』(角川学芸出版)、『中原中也の鎌倉』(冬花社)。評論、小説、朗読など活動は多岐にわたり、著作は90点を超える。また、チーフ・セコンドとしてタイトルマッチのリングに上るほどのボクシング・ファンとして知られ、『黄金の獅子 辰吉丈一郎※』(彩流社)、『荒野の歌――平成ボクサー列伝』(河出書房新社)などのボクシング関連の著作もある。
※正しくは「吉」は土に口、「丈」は右上に点がつく。
☆ 会場 ・・・ 4階喫茶にて。入場料1,000円(ドリンク付き)
☆ 定員 ・・・ 40名
☆ 受付 ・・・ 1階 案内カウンターにて。電話予約承ります。
TEL.03-5956-6111 FAX.03-5956-6100
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「柴崎友香さん朗読&トーク&サイン会in大阪」
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「柴崎友香さん トーク&サイン会 in 京都」
ご予約の先着30名様に、イス席をご用意しております。
■会場:MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店
その結果、受賞作は李龍徳(イ・ヨンドク)氏の『死にたくなったら電話して』、金子薫(かねこ・かおる)氏の『アルタッドに捧ぐ』に決定いたしました。
受賞作・選評・受賞の言葉は、10月7日(火)発売の『文藝』冬号に掲載されますので、ぜひご一読ください。
李龍徳『死にたくなったら電話して』
金子薫『アルタッドに捧ぐ』
李龍徳
1976年、埼玉県川口市生まれ。37歳。在日韓国人三世。早稲田大学第一文学部卒業。現在、無職。大阪府在住。
1990年、神奈川県横浜市生まれ。24歳。慶應義塾大学文学部仏文学専攻卒業。現在、慶應義塾大学大学院文学研究科仏文学専攻に在籍。神奈川県在住。
「死にたくなったら電話して下さい。いつでも。」
ある日、バイト先の同僚に連れられ十三(じゅうそう)のキャバクラを訪れた徳山(浪人三年目の崖っぷち男、見た目はいいが自尊心低め)は、そこで出会ったナンバーワンキャバ嬢・初美から、携帯番号とともに謎のメッセージを渡される。初美からの猛烈なアプローチを怪しむ徳山だったが、気づけば「他のことは何もかもどうでもいい、というように互いに貪りあう」ずぶずぶな関係に。殺人・残酷・猟奇・拷問・虐殺......初美が膨大な知識量と記憶力で恍惚と語る「世界の残虐史」を聞きながらの異様なセックスに興奮を覚え始めた徳山は、やがて厭世的な初美の思考に浸食され、次々と外部との関係を切断していくのだが――。
初美により無意識に引き出される暴力性と破滅への欲望......高い文学性と圧倒的な筆力から生み出されたエンターテインメント性で選考委員が絶賛した、第51回文藝賞受賞作!
「本間は、作中で少年の死体が発見された今日この日まで、少年が死を選ぶなど、露ほども考えてはいなかった。」
大学院を目指すという名目で亡き祖父の家で一人暮らしをしながら小説を書いている本間。ある日、その主人公であるモイパラシアが砂漠で死んだ――彼の意図しないところで。原稿用紙の上に無造作に投げ出された「列車によって切断されたと思われる少年の左腕」。途方にくれながらも本間が「黒インクが血液の如く流れ続けている」左腕を原稿用紙に包み庭に埋めようとした時、そこから現れたのは小説の中でモイパラシアが飼育していたソナスィクセムハナトカゲの幼体「アルタッド」だった......。
幻想的でありながらも圧倒的リアルな手触りを持つシームレスな小説世界と、その独自の世界観を支える完成された文体。そして「書くこと」の根源に挑んだ蛮勇に選考委員が驚愕した、第51回文藝賞受賞作!
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